研究課題/領域番号 |
21380134
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
中島 紀一 茨城大学, 農学部, 教授 (50015848)
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研究分担者 |
谷口 吉光 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (60222121)
小松崎 将一 茨城大学, 農学部, 准教授 (10205510)
飯澤 理一郎 北海道大学, 農学研究科, 教授 (60184339)
高橋 巌 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (30409065)
野中 昌法 新潟大学, 自然科学系, 教授 (70198604)
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キーワード | 自然共生型農業 / 有機農業 / 自然農法 / 地域自然 / CSA / IFOAM |
研究概要 |
本研究では「自然共生型農業への転換・移行」という全体テーマの下に「展開事例研究」「技術論研究」「歴史・理論研究」「海外比較研究」の4つの研究班を組織して研究を進めた。「展開事例研究」では、全国各地の先端的有機農業推進地域の現地調査を実施し、有機農業推進法制定と都道府県における推進計画策定という現段階の認識を踏まえて、草の根の運動と地方自治体の政策提起が結びあった「地域に広がる有機農業」に新展開の焦点があるなど、おおよその展開動向の把握ができた。「技術論研究」においては愛知県新城市のM農園の事例を詳細に調査し、雑草抑制を植生の遷移の視点から組み立てた自然共生型の有機農業技術体系の展開過程を解明し、また、多投入=高栄養型の生育体系から脱却し、低投入=低栄養型の生育条件を前向きに活かしていく点に成熟期有機農業技術の展開方向があることを明らかにした。「歴史・理論研究」では自然農法の創始者である岡田茂吉氏の業績について詳細な調査を実施し自然農法の形成過程を解明整理した。また、有機農業と自然農法の理論的関係性を整理し、両者の展開を統一的に把握していく論理を整理し、自然共生型農業の理論的骨格を組み立てた。「海外比較研究」においてはフランス、韓国などを事例として比較研究を実施し、有機農業の政策花段階において、政策と市場と草の根的な運動が、どのように関連し、また反発し合いながら、現実の地域農業展開としてどのような成果と問題点が生まれてきているのかについて現局面における論点の整理を進めた。
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