研究課題/領域番号 |
21380149
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研究機関 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
宮本 輝仁 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所・農地基盤工学研究領域, 主任研究員 (40343983)
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研究分担者 |
小林 政広 独立行政法人森林総合研究所, 立地環境研究領域, チーム長 (50353686)
亀山 幸司 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所・農地基盤工学研究領域, 主任研究員 (90414432)
中村 真人 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 農村工学研究所・資源循環工学研究領域, 主任研究員 (60414463)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 土壌環境 / 物質循環 / バイオエタノール / 農地還元 / バイオマス |
研究概要 |
バイオエタノールの製造過程で排出されるエタノール発酵廃液の農地施用に伴う土壌環境に及ぼす影響を評価することを目的としている.エタノール発酵廃液投与による透水係数に与える影響について,飽和透水係数では,エタノール発酵廃液投与後4日までに2オーダーの減少が生じ,その後はあまり変化しなかったこと,透水性の低下の主要因はエタノール発酵廃液に含まれる懸濁物質による間隙閉塞によること等を明らかにした.また,不飽和透水係数では,経時的な減少幅は1オーダーであったが,同じマトリックポテンシャル値における透水係数の減少幅は2オーダーに達していた.炭素収支でみると,エタノール発酵廃液で投与された炭素の91%が表層20cm以内に蓄積されており,不飽和透水係数の低下にも懸濁物質が大きく関与していることが示唆された.土壌中のガス移動特性に与える影響については,エタノール廃液の投与は土壌内のガス拡散を阻害すること,その要因は表層の閉塞によることが確認された.溶存有機物の移動特性については,エタノール発酵廃液に含まれる溶存有機炭素の約6割が1ヶ月内に分解することや溶存有機炭素の吸着は黒ボク土で大きく,豊浦砂では殆ど生じないこと,豊浦砂,島尻マージ,黒ボク土の順に溶存有機炭素の土壌内移動が遅延すること等を明らかにした.更に,エタノール発酵廃液の投与による撥水性の発現条件の解明では,原因となる疎水性有機物は廃液由来ではなく,微生物の作用により生成されることを明らかにした.これらの得られた成果は,関連学会で発表するとともに成果の一部は国際誌でも公表された.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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