研究課題/領域番号 |
21380154
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
後藤 英司 千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 教授 (00186884)
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研究分担者 |
彦坂 晶子 千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 准教授 (50345188)
石神 靖弘 千葉大学, 大学院・園芸学研究科, 助教 (50361415)
兼子 敬子 玉川大学, 学術研究所, 准教授 (50332599)
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キーワード | 機能性成分 / 緑黄色野菜 / 薬草 / 光質 / 培養液 / 紫外線 |
研究概要 |
グロースチャンバーを用いて制御環境下で下記の植物について栽培試験を行い、機能性成分および薬効成分を高める生育環境条件を探索した。 1)ホウレンソウ 光質処理によりホウレンソウの内部成分などの品質改善ができるか検討を行った。長期間(約2ヶ月間)、白色光、赤色光および青色光でホウレンソウを栽培した。青色光は白色光よりも葉のビタミンC濃度をわずかに高め、葉の硝酸濃度も高める傾向にあった。赤色光下の内部成分量は白色光のそれとほぼ同等であった。また4品種を用いた試験では、形態形成および成長に関する光質反応に品種間差のあることが明らかになった。 2)ラファノブラシカ ケールとダイコンの属間雑種であるラファノブラシカの水耕栽培において、培養液のS濃度と生育およびグルコシノレート含有量の関係を調べた。S濃度を基準濃度の3倍にすると成長は低下せずに葉のグルコシノレート類(グルコラファニンおよびグルコラフェニン)含有量が増加した。しかし5倍にするとグルコシノレート類含有量は増加するが成長は抑制された。以上のことから、S濃度の制御により成長を抑制しないで機能性成分を増加させる可能性が示された。 3)ハッカ 白色蛍光灯にUV-AおよびUV-Bを付加してニホンハッカに7日間照射した。UV照射を直接受ける上位葉では、UV-B処理およびUV-AとUV-Bの同時処理において1-メントールなどの精油成分含有量が増加した。成長に差はなかった。また精油成分含有量と抗酸化能に関係があることが示唆された。以上より、適度なUV付加を長期間行えば精油成分含有量の高いハッカを生産できると考えられる。
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