研究課題/領域番号 |
21380164
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
北澤 春樹 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (10204885)
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研究分担者 |
齋藤 忠夫 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (00118358)
麻生 久 東北大学, 大学院・農学研究科, 准教授 (50241625)
川井 泰 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教 (00261496)
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キーワード | イムノバイオティクス / 家畜 / 腸管上皮 / ブタ / ウシ / 腸管パイエル板 / 飼料 / 免疫 |
研究概要 |
【研究の目的】 本研究は、世界に先駆けて腸管バイエル板モデル培養系から家畜イムノバイオティクスの的確な選抜評価システムを確立し、その有用性検証と発展的応用を目的としている。本年度は、昨年度構築した、ブタ腸管上皮(PIE)細胞やウシ腸管上皮(BIE)細胞を用いた、腸管細胞共培養系を基礎とし、病原体に対するイムノバイオティクスの抗炎症機構について解明し、イムノバイオティック評価システムの有用性について検討した。 【研究成果】 1.PIE細胞およびBIE細胞における抗炎症機構の解析: PIE細胞およびBIE細胞を選抜イムノバイオティクスで刺激し、ETECで刺激後の抗炎症性発現機構について、遺伝子およびタンパクの両面より解析した。その結果、パターン認識受容体の発現には影響せず、細胞内のシグナル調節因子の発現および修飾制御により、抗炎症性を発揮することが明らかとなった。2.共培養系におけるイムノバイオティック機構の解析: PIE細胞と腸管バイエル板免疫担当細胞との共培養システムを用いて、ETEC刺激に対する抗炎症機構について解析した結果、PIE細胞における抗炎症性とともに、免疫担当細胞における免疫制御が認められ、両細胞間のサイトカインクロストークが考えられた。3.評価システムの有用性検証: 選抜イムノバイオティクスのブタインビボ試験を行い、抗炎症効果や免疫機能の増強等が認められた。以上の結果から、家畜対応型のイムノバイオティック評価系の有用性が検証でき、詳細な機構解明が飛躍的に進むものと期待された。
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