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2009 年度 実績報告書

単一幹細胞による臓器および個体の再生と家禽育種への活用

研究課題

研究課題/領域番号 21380173
研究機関信州大学

研究代表者

鏡味 裕  信州大学, 農学部, 教授 (80308303)

研究分担者 小野 珠乙  信州大学, 農学部, 教授 (10177264)
キーワード単一幹細胞 / 分化制御 / 臓器再生 / 個体再 / SP細胞 / 育種 / 家禽
研究概要

培養条件下で様々な組織や器官に再生し得る胚性幹細胞(ES細胞)や万能細胞(iPS Cell)が主にヒトやマウスなどの哺乳動物で樹立されている。これらの幹細胞から様々な臓器の再生が試みられている。幹細胞の樹立や分化制御技術は再生医療や生物生産に多大な貢献をもたらすものと期待されている。しかし、鳥類においては完全な幹細胞は、未だ樹立されていない。
そこで本年度においては、鳥類の初期胚や体細胞から多能性を持つ細胞を峻別することを目的として研究を行った。まず放卵直後のニワトリ受精卵中で発生する初期胚から胚盤葉を採取した。これらの胚の周囲に付着する卵黄、血球、卵白を、PBSを用いた洗浄によって完全に除去した。こうして得られた胚由来の細胞をFACSによって分離した。また孵化直後の初生雛の大腿骨から骨髄を採取した。これらの骨髄の周囲に付着する、血球、脂肪を、PBSを用いた洗浄によって完全に除去した。こうして、胚性細胞由来のサンプル、及び、体性細胞由来のサンプルをそれぞれ得た。得られた胚性細胞、及び、体性細胞をEACSによって分離した。さらに、これらの細胞から少数の多能性幹細胞を特異的に精選した。得られた幹細胞をin vitroで培養したところ、様々な形態を示すコロニーが確認された。またこの胚性幹細胞は多能性マーカーであるAP及びSSE-A1で強く検出された。また骨髄細胞を培養したところ血管再生能を保持することが示唆された。今後は、これらの細胞の遺伝的特徴を把握し、鳥類幹細胞の特異性を明らかにする必要が考察された。このため、単一の鳥類幹細胞(SP細胞)を確実に増殖し得る実験系を確立することが必須であろうと思われた。これらの研究の遂行によって家禽育種に新たな活路を拓き得るものと考察された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] A novel concentrating system of chicken stem cells by bone marrow side population cells2010

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Kagami
    • 雑誌名

      The Journal of Poultry Science 47

      ページ: 53-56

  • [図書] DNA多型Vol.17(分担)2009

    • 著者名/発表者名
      鏡味裕
    • 総ページ数
      296
    • 出版者
      東洋書店

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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