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2011 年度 実績報告書

ナノ粒子の空気血液関門突破機序および生体への影響

研究課題

研究課題/領域番号 21380181
研究機関鳥取大学

研究代表者

島田 章則  鳥取大学, 農学部, 教授 (20216055)

キーワードナノ粒子 / 空気血液関門 / 突破機序 / エンドサイトーシス / カベオラ
研究概要

生体に曝露されたナノ粒子の体への影響(空気血液関門の突破機序、全身諸臓器への移行・臓器組織傷害、細胞内の挙動)を明らかにすることを引き続き目的とした。本年度は特に、ナノ粒子の細胞内での挙動、特にエンドサイトーシス小胞におけるエンドサイトーシス関連蛋白(カベオリン、クラスリン)の発現の有無に注目し、2重免疫染色、ウエスタンブロッティング法および免疫電顕の手法を導入した。
1.ナノ粒子曝露肺におけるエンドサイトーシス関連蛋白の発現 粒子投与群、コントロール群および無処置群肺においてエンドサイトーシス関連蛋白に対する免疫染色を行った。カベオラ構成蛋白であるカベオリンは全ての群において血管内皮細胞および1、2型肺胞上皮細胞に陽性を示した。また、クラスリン構成蛋白であるクラスリン重鎖は全ての群において2型肺胞上皮細胞およびマクロファージに陽性を示した。肺のホモジェネートを用いたウエスタンブロッティング法では、全ての群においてカベオリンの発現量に有意な差は認められなかった。
2.肺胞壁におけるカベオラ蛋白の局在
無処置群の肺において肺胞上皮細胞のマーカーであるサイトケラチン抗体とカベオリン抗体を用いて蛍光二重免疫染色を行ったところ、サイトケラチン陽性を示す肺胞上皮細胞にカベオリン陽性像が認められた。
3.エンドサイトーシス小胞の同定
エンドサイトーシスが見られた肺胞上皮細胞内の小胞の同定を目的に、無処置群の肺においてカベオリンに対する免疫電子顕微鏡学的検索を行った。免疫組織化学的検索の結果と同様にカベオラ陽性小胞は血管内皮細胞および肺胞上皮細胞に認められた。
以上より、気管内に投与された金ナノ粒子は空気血液関門を構成する肺胞上皮細胞にカベオラを介したエンドサイトーシスによって取り込まれる可能性が示唆された。

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公開日: 2013-06-26  

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