• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

セルロースの酵素分解を促進する細菌由来黄色色素の構造と機能および合成遺伝子の探求

研究課題

研究課題/領域番号 21380197
研究機関三重大学

研究代表者

粟冠 和郎  三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 教授 (20154031)

研究分担者 粟冠 真紀子  三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 研究員 (00422882)
キーワードClostridium thermocellum / 黄色色素 / セルラーゼ / セルロソーム / セルロース分解
研究概要

Clostridium thermocellumをはじめとするセルロース分解性細菌は黄色色素を生産することが知られており、セルロース分解過程における機能を明らかにすることを目的としている。C.thermocellumをろ紙を炭素源として培養し、セルロース残渣および菌体より100%アセトンを用いて黄色色素を抽出した。黄色色素のHPLCによる分離条件を小スケールで検討した。順相条件ではIntensil Diolカラムを用い、移動相をヘキサン/エタノール/酢酸エチル(60/15/25)とした時、6本のピークを検出した。また、逆相条件では、カラムにInertsil ODS-4、移動相を0.1%ギ酸を含む50-95%メタノールグラジエントを用いることにより5本のピークを確認することが出来た。両条件とも再現性よく分離することが出来、スケールアップすることにより構造解析に用いることが可能であると判断した。ろ紙を炭素源としたC.thermocellumの培養上清よりセルロソーム(セルラーゼ複合体)を調製する方法を確立した。天然のセルロソームは黄色色素と接触しており、黄色色素の機能を評価するのには適当でない可能性があり、大腸菌等の異宿主で発現することが望ましい。C.thermocellumのコヘシンと糖質結合モジュールを持つミニ骨格タンパク質を大腸菌を宿主として発現させた。一方、セルラーゼとしてC.thermocellumのエンドグルカナーゼCelAを発現させた。ミニ骨格タンパク質とCelAの複合体は微結晶セルロースであるアビセルに活性を示し、黄色色素の機能の解析に用いることが出来ることを示した。ミニ骨格タンパク質を作成する過程でコヘシンとドックリンの相互作用を解析した。以上の結果は、ほぼ実験計画通りであり、次年度の研究の重要な基礎データである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Unusual binding properties of the dockerin module of Clostridium thermocellum endoglucanase CelJ (Cel9D-Cel44A)2009

    • 著者名/発表者名
      K.Sakka, 他
    • 雑誌名

      FEMS Microbiol., Lett. 300

      ページ: 249-255

    • 査読あり
  • [学会発表] キメラ骨格タンパク質とミニセルロソームの構築2009

    • 著者名/発表者名
      小林崇也、粟冠真紀子、木村哲哉、粟冠和郎
    • 学会等名
      第61回日本生物工学会大会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2009-09-24

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi