研究課題/領域番号 |
21380205
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
日出間 純 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 准教授 (20250855)
|
研究分担者 |
宮沢 豊 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 助教 (00342858)
|
キーワード | 光回復酵素 / ピリミジン二量体 / DNA修復 / シグナルペプチド / ミトコンドリアDNA修復 / タンパク質輸送 / イネ / 紫外線 |
研究概要 |
【課題1】CPD光回復酵素の核・ミトコンドリアへの移行に関わるシグナル配列の同定、CPD光回復酵素の細胞内局在とUVB抵抗性CPD光回復酵素の部分配列とGFPとの融合タンパク質を用いた発現解析を行った結果、イネCPD光回復酵素(全長506アミノ酸)のC末端領域385-506番目のアミノ酸配列とGFPの融合タンパク質においては、核とミトコンドリアへのGFPの局在が観察された。きらにより範囲を限定して解析したところ、(1)391-401番目のアミノ酸配列(MHGFMRMYWAK)が、ミトコンドリア移行に関与し、(2)487-489番目の3アミノ酸(KKR)は核移行への関与に関与していることが示唆された。なお、これらの配列は、既知のClass II型のCPD光回復酵素間で高く保存されており、イネ以外の高等生物においても、CPD光回復酵素はミトコンドリアへ移行して機能する能力を有している可能性が考えられた。現在、各々の移行配列を他のアミノ酸に変換したコンストラクトをアラビドプシスのCPD光回復酵素欠損株uvr2に導入し、核、ミトコンドリアへの移行が出来ない組換え体の作製を行っている。 【課題2】CPD光回復酵素の葉緑体への移行に関わるシグナル配列の同定 葉緑体移行配列を解析するための一過的発現解析条件検討を行った。その結果、吸水後5日目のイネ第1葉を用いることで、イネCPD光回復酵素の全長のC末端にGFPを融合したタンパク質の発現が、核、葉緑体で確認することが出来た。これらの結果は、他の植物にはない、イネ特有のオルガネラ輸送機構が必要である可能性が示唆された。現在、葉緑体移行シグナル配列の絞り込みを行っている。
|