医薬資源として重要な天然有機化合物には多置換環状化合物が多く存在する。それらの化合物の合成研究を行い、以下のような成果を得た。1)マンザミンBの全合成を検討し13員環上二重結合がE体であるイルシナールB誘導体の合成に成功した。2)皮膚がん細胞への選択毒性が報告されているランドリンBの全合成に成功した。3)アレルギー性気管支真菌症の患者から分離されたスエヒロタケの培養液から単離されたシゾコムニン提唱構造を全合成した結果、推定構造は誤りであることが判明した。スペクトルデータを再検討し、新たな骨格を見いだし、全合成により構造証明を完了した。
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