我々は、ホヤの受精時に、精子ユビキチン-プロテアソーム系(UPS)が卵外被に精子通過口をあけるライシンとして細胞外で機能することを報告している。今回、その細胞外で機能するUPSの分子的実体や細胞外輸送機構を検討した。まず、ホヤ精巣特異的に発現するユビキチン結合酵素(E2)を探索し、その同定に成功した。また、精子プロテアソームを精製し構造特性を解析した結果、ホヤでは精子プロテアソームのα6サブユニットのC末端16残基がプロセシングされていることを見出した。このC末端プロセシングは報告例がなく、新知見である。これが細胞外輸送シグナルになっているか否かを現在解析している。
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