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2009 年度 実績報告書

遊離脂肪酸受容体GPR120の生理・病態機能の解明と創薬に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21390021
研究機関京都大学

研究代表者

平澤 明  京都大学, 薬学研究科, 准教授 (70242633)

キーワードGPCR / GPR120 / フローサイトメーター / ゲノム創薬科学
研究概要

研究代表者は、オーファンGタンパク質共役型受容体GPR120について、そのリガンドが遊離脂肪酸であること、さらに、腸管、脂肪に発現・生理機能を担っていることを見出した。GPR120の代謝調節機構の詳細を解明する目的で、特異的に作用するプローブ化合物の探索と、その化合物を用いた薬理学的な解析と、GPR120遺伝子欠損マウスの作成と表現型の解析を行っている。リガンドが類似する脂肪酸受容体GPR40と比較してGPR120に対して選択性を有するアゴニストとして、NCG21,パーシャルアゴニストとしてgrifolic acidを見出した。
また、蛍光標識脂肪酸をブローブとし、フローサイトメーターを検出系とするGPR40および、GPR120のリガンド結合実験系を確立し、これらの化合物の受容体への結合を直接測定することに成功した。この手法は、最近リガンドが見出されている代謝物受容体に多く見られるように、生理的リガンドとの親和性がμMオーダーと低い受容体に対しても非常に有効であり、今後応用範囲が広がると考えられる。選択的アゴニストであるNCG21を用い、GPR120発現細胞である腸内分泌細胞株STC-1の反応を検討したをところ、GLP-1の分泌がGPR120刺激を介して引き起こされることを見出した。さらにGPR120の遺伝子欠損マウスの樹立に成功した。GPR120遺伝子欠損動物の代謝機能を中心とする表現型について、現在詳細な検討を行っている段階である。前述の薬理学的なプローブと組み合わせることで、GPR120の新たな生理機能の詳細を解明できることが期待される。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Distribution and regulation of protein expression of the free fatty acid receptor GPR1202009

    • 著者名/発表者名
      宮内諭
    • 雑誌名

      Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 379(4)

      ページ: 427-434

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Novel selective ligands for free fatty acid receptors GPR120 and GPR402009

    • 著者名/発表者名
      原貴史
    • 雑誌名

      Naunyn Schmiedebergs Arch Pharmacol 380(3)

      ページ: 247-255

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Flow cytometry-based binding assay for GPR40 (FFAR1 ; free fatty acid receptor 1)2009

    • 著者名/発表者名
      原貴史
    • 雑誌名

      Mol Pharmacol 75(1)

      ページ: 85-91

    • 査読あり
  • [学会発表] 脂肪酸受容体GPR120の代謝調節機構の解析2010

    • 著者名/発表者名
      平澤明
    • 学会等名
      第83回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2010-03-16

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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