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2010 年度 実績報告書

脂肪細胞分化のひきがねとして機能する因子群のシグナル伝達連関の機構解明

研究課題

研究課題/領域番号 21390024
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

今川 正良  名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (20136823)

キーワード肥満 / 脂肪細胞 / 糖尿病 / 細胞分化 / 生活習慣病 / 転写因子 / シグナル伝達
研究概要

生活習慣病の克服は、健康科学分野における最大の課題である。申請者は、脂肪細胞分化の最も初期に注目し、分化のひきがねとして働く重要な遺伝子を、新規遺伝子を含めこれまでに多数単離した。本年度もこれら遺伝子について細胞レベルおよび個体レベルで解析し、以下の結果を得た。
fad104(factor for adipocyte differentiation 104)は、脂肪細胞分化のみならず骨分化にも関わっていること新たに見出した。すなわち、幹細胞が脂肪細胞に分化するか骨細胞に分化するか、その方向性を決定する因子としてfad104が働いていることを発見した。また、fad104のノックアウトマウスが出生直後に死亡することはすでに報告したが、その原因として、fad104が肺発生に深く関わっていることを新たに見出した。一方、fad24は脂肪細胞分化のみならず、DNA複製および細胞のトランスフォーメーションに対しても重要な役割を果たしていることを見出しているが、転写因子NFkBの活性化に関与する領域ドメインを同定した。また、fad24については、ノックアウトマウスの作製に成功した。現在バッククロス中であり、次年度はこのマウスの解析を行う予定である。一方、家畜改良センターとの共同研究を新たに開始し、カリウムチャネルであるKCNK10が脂肪細胞分化に重要な役割を果たしていることを見出した。
以上のように、脂肪細胞分化に深く関与する遺伝子群が多彩な機能を有することも明らかにできたので、fad104およびfad24については、その遺伝子の機能の全体像を明らかにすることも合わせて進めていきたい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Gelsolin, an actin regulatory protein, is required for differentiation of mouse 3T3-L1 cells into adipocytes.2010

    • 著者名/発表者名
      Kawaji A., et al.
    • 雑誌名

      Biol.Pharm.Bull.

      巻: 33 ページ: 773-779

    • 査読あり
  • [雑誌論文] RNA interference-mediated knockdown of the mouse gene encoding potassium channel subfamily K member 10 inhibits hormone-induced differentiation of 3T3-L1 preadipocytes.2010

    • 著者名/発表者名
      Sato S., et al.
    • 雑誌名

      Comp.Biochem.Phys., Part B : Biochem.Mol.Biol.

      巻: 157 ページ: 46-53

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fad104, a positive regulator of adipogenesis, negatively regulates osteoblast differentiation.2010

    • 著者名/発表者名
      Kishimoto K., et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Biophys.Res.Commun.

      巻: 397 ページ: 187-191

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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