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2009 年度 実績報告書

細胞の脱分化・アポトーシスの時計機構を基盤にした抗癌剤の創薬・育薬

研究課題

研究課題/領域番号 21390047
研究機関九州大学

研究代表者

大戸 茂弘  九州大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (00223884)

研究分担者 小柳 悟  九州大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (60330932)
松永 直哉  九州大学, 大学院・薬学研究院, 助教 (10432915)
キーワード体内時計 / がん / 分化 / アポトーシス / 創薬
研究概要

本研究は、体内時計の分子機構を基盤に脱分化因子リズムの制御機構を解明し、発癌機構との関連を明らかにすることを目的とした。実験1では、マウス初代培養肝細胞の脱分化マーカー、脱分化因子および時計遺伝子の発現量に及ぼす脱分化の影響について、検討した。マウス初代培養肝細胞の脱分化マーカーとして、αフェトプロテイン(AFP)発現量を測定した。マウス初代培養肝細胞に脱分化誘導剤であるメテルスルホキシド(DMSO)を添加後、経時的にAFPを測定したところ、DMSO暴露群で、未暴露群と比較して有意に高値を示した。また、脱分化の過程で、脱分化因子および各種時計遺伝子が如何に変容しているかを検討したところ、いくつかの遺伝子が脱分化の状態と関連して変化することが明らかとなった。実験2では、マウス肝臓における脱分化因子および時計遺伝子の発現リズムを解析する目的で、正常なマウス肝臓において、実験1で抽出された脱分化因子の発現量に日周リズムが存在するか否かをin vivoで検討した。その結果、脱分化因子のmRNAに、有意な日周リズムが存在することが明らかとなった。次に時計遺伝子のmRNAおよびタンパクの日周リズムを測定したところ、両者の相互関連が示唆された。また、対象遺伝子の転写制御領域に着目し、データベースより時計関連遺伝子の結合配列の存在を明らかにした。これを検証する目的で、in vitroの系で、対象遺伝子の転写制御領域の遺伝子配列を、deletionおよびmutationすることで、時計関連遺伝子が転写に関与していることを明らかにした。現在、高濃度の血清処理後、in vivoの日周リズムをin vitroで再現する系を構築し、抽出された転写促進遺伝子および転写抑制遺伝子をsiRNAによるRNA干渉法でknock downさせ、時計遺伝子がそれらの転写制御に関与しているか否か検討している。その後、再びin vivoの系で、クロマチン免疫沈降法を用い、in vitroで抽出された転写制御因子が、転写に関与しているか否かを明らかにする予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Clock gene mutation modulates the cellular sensitivity genotoxic stress through altering the expression N-methylpurine DNA glycosylase gene2009

    • 著者名/発表者名
      Kim J., et al.
    • 雑誌名

      Biochem.Pharmacol. 78(8)

      ページ: 1075-1082

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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