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2011 年度 実績報告書

細胞の脱分化・アポトーシスの時計機構を基盤にした抗癌剤の創薬・育薬

研究課題

研究課題/領域番号 21390047
研究機関九州大学

研究代表者

大戸 茂弘  九州大学, 薬学研究院, 教授 (00223884)

研究分担者 小柳 悟  九州大学, 薬学研究院, 准教授 (60330932)
松永 直哉  九州大学, 薬学研究院, 助教 (10432915)
キーワード体内時計 / がん / 分化 / アポトーシス / 創薬
研究概要

本年度は、体内時計の分子機構を基盤に脱分化関連因子の発現リズムの制御機構を解明し、発癌機構との関連を明らかにすることを目的として検討した。まず脱分化関連因子の体内時計の分子機構を詳細に検討し、発癌過程における脱分化関連因子の役割を明らかにした。次に、その分子を標的とした創薬の可能性について検討した。これまでに得られた脱分化の体内時計の分子機構を詳細に解析する目的で、マウス肝臓における脱分化関連因子および時計関連遺伝子の発現リズムを解析し、正常なマウス肝臓において、脱分化関連因子の発現量に日周リズムが存在することを明らかにした。その機序として分子時計をはじめ種々の転写因子が関与していることを明らかにした。すなわち、リズムの成因を、in vivoにおいて検証するため、マウスを対象に肝臓を採取し、クロマチン免疫沈降法などを用い脱分化関連因子のプロモーター領域における時計関連遺伝子タンパクの結合量の変化を明らかにした。一方、発癌の過程で、脱分化関連因子の発現量の日周リズムおよび分子時計の制御機構が変容することを明らかにした。すなわち、発癌物質ジエチルニトロソアミン(DEN)誘発肝癌動物モデルを作成した。モデルマウスを対象に肝臓を採取し、上記と同様の手法を用い、発癌過程においてプロモーター領域における時計関連遺伝子タンパクの結合量の時間的変化を測定し、intactマウスと比較し変容が確認された。さらに、これまでの実験より明らかにした脱分化関連因子、その発現調節時計関連遺伝子の発現ベクターおよびsiRNA、あるいはそれらに作用する化学物質を用い、DEN誘発肝癌動物モデルを対象に癌細胞の増殖に及ぼす影響を検討した。脱分化関連因子に対するsiRNAおよび脱分化関連因子に作用する化学物質は、発癌を有意に抑制することを明らかにした。また創薬シーズとなるアポトーシス関連因子を見出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Stress-regulated transcription factor ATF4 promotes neoplastic transformation by suppressing expression of the INK4a/ARF cell senescence factors2012

    • 著者名/発表者名
      Horiguchi M, et al
    • 雑誌名

      Cancer Research

      巻: 72(2) ページ: 395-401

    • DOI

      DOI: 10.1158/0008-5472.CAN-11-1891

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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