1、GFPTgマウスからの全骨髄細胞移植と糖尿病モデル動物の作成 GFPTgマウス(オス)の四肢骨から全骨髄細胞を単離、9Grの放射線照射を行ったC57BL/6マウス(メス)1匹あたり400万個の骨髄細胞を尾静脈より注射した。移植1ヶ月後にストレプトゾトシン(STZ)150mg/kgを腹腔内投与し、血糖値が400mg/dl以上に上昇した動物をSTZ投与後2ヶ月-4ヶ月で実験に使用した。コントロールはGFPマウスから骨髄移植した非糖尿病マウスを用いた。 2、糖尿病モデルマウスの肝臓に出現する骨髄由来細胞の形態学的証明 STZ糖尿病マウスの肝臓に出現する骨髄由来のGFP陽性細胞が、異常細胞の特徴であるproinsulinとTNFαを同時に産生しているかどうかを蛍光多重染色を行い共焦点レーザー顕微鏡で観察した。糖尿病マウスの肝臓では、肝細胞とマクロファージ様の細胞にproinsulinとTNFαを同時に発現した。共焦点顕微鏡によるスペクトラム解析と、FISH(Fluorescence In situ hybridization)を用いたY染色体解析で、これらの細胞は、肝細胞と骨髄由来の細胞が融合したものであることが明らかになった。
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