研究課題
・本研究に必須である、単独の遺伝子欠損マウスの確保が順調にいかなかったため、ダブルノックアウトマウスの解析、トリプルノックアウトマウスの作成、解析が遅延した。そのために研究費の繰越し使用を申請した。結果として、単独ノックアウトの交配によるダブルノックアウトの作成が平成22年の4-5月に概ね実験に使用しうるマウスが用意されたため、予定より約6ヶ月遅れて、5月~8月にかけて表現型の変化の解析を遂行した。・ダブルノックアウトマウスおよび補体C3遺伝子を重複して欠損するダブルノックアウトマウスを作成して、生化学的解析、遺伝子発現解析、タンパク質のレベルの解析、および病理学的解析を行い、補体系のノックアウトによって、ダブルノックアウトで見られた補体の活性化が著明に回復、正常化することを確認した。・とくに、小脳の変性像、Purkinje細胞の脱落程度、全体の組織構築、小脳重量の変化などについて詳細な解析を行い十分なデータが取得できた。よってダブルノックアウトマウスで見られた炎症反応、ミクログリアの集簇、小脳変性、Purkinje細胞の欠損などに、補体系の作用が関与することが実証された。・結果をまとめて論文を作成し投稿した。
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