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2009 年度 実績報告書

胃腺粘液糖鎖合成酵素の遺伝子多型と、その胃疾患発症危険因子としての意義

研究課題

研究課題/領域番号 21390104
研究機関信州大学

研究代表者

中山 淳  信州大学, 医学系研究科, 教授 (10221459)

研究分担者 福嶋 義光  信州大学, 医学部, 教授 (70273084)
赤松 泰次  信州大学, 医学部附属病院, 准教授 (80212413)
キーワード糖転移酵素 / 糖鎖遺伝子 / 1塩基遺伝子多型 / ピロリ菌 / 慢性胃炎
研究概要

α1,4結合型N-アセチルグルコサミン含有O-グリカンは胃腺粘液細胞から分泌される糖鎖で、α1,4-N-アセチルグルコサミン転移酵素(α4GnT)によって生合成される。本研究の目的は、SNPデータベース上でα4GnTの酵素活性に影響するα4GnT遺伝子のcoding SNP(cSNP)を探索し、そのcSNPが胃疾患発症の危険因子となり得るか否かを明らかにすることである。平成21年度は胃内視鏡検査で前庭部小彎・大彎、胃角部小彎、胃体中部小彎・大彎、胃体上部大彎より定点生検を行ったピロリ菌感染者56名とピロリ菌非感染者50名を対象に、末梢血有核細胞からゲノムDNAを調整し、2種類のcSNPに対する特異的プローブを用いたTaqMan PCR法により解析した。218番目のAla(GCC)がAsp(GAC)に変異したアレル(dbSNPrs# 2246945)の出現頻度は感染者群でCC:CA:AA=16%:52%:32%、非感染者群でCC:CA:AA=10%:54%:36%と、両者に有意な差は見られなかった。次に感染者群を対象にUpdated Sydney System(USS)に基づき菌量、腺萎縮、単核球浸潤、好中球浸潤、腸上皮化生の程度を評価し、同アレルの発現頻度との相関を解析した。菌量がUSSスコア10以上の高菌量群ではCC:CA:AA=24%:55%:21%、USSスコア9以下の低菌量群ではCC:CA:AA=7%:48%:45%と、両者に有意な差を認めた(P=0.03)。しかし他の因子と有意な相関は見られなかった。一方、282番目のAsn(AAT)がLys(AAG)に変異したアレル(dbSNPrs# 61740810)の出現頻度はピロリ菌感染の有無に関わらず全例がTTであった。以上の結果より、dbSNPrs# 2246945の出現頻度とピロリ菌量は相関することが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] Non-thermal cytocidal effect of infrared irradiation on cultured cancer cells using specialized device2010

    • 著者名/発表者名
      Tanaka, et al.
    • 雑誌名

      Cancer Science (in press)

    • 査読あり
  • [学会発表] 糖鎖研究のすすめ2009

    • 著者名/発表者名
      中山淳
    • 学会等名
      第74回日本泌尿器科学会東部総会
    • 発表場所
      松本市
    • 年月日
      2009-10-29
  • [産業財産権] 特許2010

    • 発明者名
      田中洋平, 他
    • 権利者名
      信州大学, 他
    • 産業財産権番号
      特許、PCT/JP2010/051713
    • 出願年月日
      2010-02-05
    • 外国

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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