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2010 年度 実績報告書

G蛋白共役型受容体GPR49/LGR5のヒト組織並びに疾患における発現・機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 21390108
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

坂元 亨宇  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40221270)

キーワードGPR49/LGR5 / 細胞増殖 / 細胞運動 / 幹細胞 / 肝癌 / 結節性
研究概要

平成22年度は以下の項目について研究をおこなった。
[1]GPR49のin situ hybridization法ならびに免疫組化当による:これまでの研究で我々は皮膚基底細胞癌、及び大腸癌においてGPR49の発現を検討し、浸潤転移との関連性を検討し報告してきた。22年度は慢性胃炎・胃癌等を主な対象として前癌状態から癌への発現細胞の動態を解析した。その結果正常胃粘膜組織に比して進行胃癌組織のいくつかでGPR49の発現亢進がみとめられた。
[2]GPR49の癌の悪性度進展過程における機能解析:GPR49の癌における機能を明確にする目的で、肝癌細胞を用いGPR49の高発現細胞株を作成し、in vitroにおいては細胞増殖、細胞運動能、コロニー形成能、細胞接着能を測定することによりGPR49の機能を解析した。さらにRNA干渉(siRNAやshRNA)によりGPR49発現を抑制し同様の実験を行った。GPR49を恒常的に高発現した細胞は、細胞同士の接着が密になり凝集性を獲得し、コロニー形成率が増加し、細胞死に対し抵抗性となり、細胞運動能が減少した。一方siRNAでGPR49発現を抑制すると、細胞同士の接着性が低下し、細胞運動能の上昇が認められた。これらのことはGPR49を高発現する癌細胞は癌幹細胞類似の形態を獲得することを示唆している。in vivoにおいては重度免疫不全マウスNOD/SCID/IL2への移植実験を行い腫瘍形成能、転移能、および組織型の変化を検討し現在解析中である。これまでの結果からヒト肝癌組織においてGPR49の高発現が、結節形成、延いては肝癌の薬剤治療の抵抗性、結節内結節形成など肝癌に特徴的な発育・進展様式の獲得に関与している可能性が高いことが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Molecular diagnosis of multistage hepatocarcinogenesis.2010

    • 著者名/発表者名
      Sakamoto M, et al.
    • 雑誌名

      Jpn J Clin Oncol.

      巻: 40 ページ: 891-896

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Overexpression of leucine-rich repeat-containing G protein-coupled receptor 5 in colorectal cancer.2010

    • 著者名/発表者名
      Uchida H, Sakamoto M, et al
    • 雑誌名

      Cancer Sci

      巻: 101 ページ: 1731-1737

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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