研究課題
ヒト癌の発生母地のテロメア短縮に基づくテロメア機能不全と染色体の不安定性を証明するために、以下の研究を行い、論文発表を行った。1.癌の発生母地のテロメア機能不全とアルコール多飲がテロメアを短縮することを証明した。アルコール症患者は食道、口腔の扁平上皮癌の頻度は対照より4-10倍の頻度である。アルコール症患者の食道上皮のテロメアは短く染色体の不安定性のあることを証明し、アルコール多飲がテロメアの短縮因子であり、癌の発生に役割を果たしていることを報告した(Aida J et al.J Pathol 2011)(カナダBCがんセンター、癌研癌ゲノム解析センター、鳥取大医学部生命工学科との共同研究)。2.早老症の一つであるWerner症候群患者の表皮における加速したテロメア短縮を初めて証明した(Ishikawa N et al.Aging 2011)。3.ヒト下垂体テロメアの年間短縮率を報告した(Ishikawa N et al.Age 2011 in press)。4.その他下記の臓器でテロメア研究が進行中である。肺癌(粘膜内扁平上皮癌)、食道癌とアルコール、アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性の有無(英文校正中)、膀胱癌細胞の異型度別(G1、G2、G3、10例程度)、早老症(18・21トリソミー、各10例、投稿中)、皮膚腫瘍の有無と日光被曝部の皮膚、口腔内前癌病変(leukoplakia、論文採択済み)、肝移植組織片(論文採択済みと投稿中各1報)。副甲状腺主細胞と好酸性細胞(投稿中)、膵(外分泌、導管、内分泌、線維芽細胞など)など多数。(文字数677文字)
すべて 2011 その他
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AGE
DOI:10.1007/s11357-011-9280-y
J Pathol
巻: 223 ページ: 410-416
Aging
巻: 3 ページ: 417-429
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