研究課題
免疫記憶細胞の形成、特に「エフェクターTh1/Th2細胞が機能を維持した状態で、生体内でメモリーTh1/Th2細胞に分化し長期間維持される分子機構」を解明することを目的として下記の研究を行った。1.ポリコームやトライソラックス群遺伝子産物によるGATA3遺伝子発現制御機構の解明平成22年度から行っている、ES細胞、B細胞、ナイーブT細胞、エフェクターTh2細胞の各段階における、MeninとポリコームのBmi1複合体の結合遺伝子の網羅的同定に関する実験をChIP-sequence法を用いて解析した。ポリコームやトライソラックス分子による遺伝子発現調節に関して数多くの知見を得た。現在論文を作成中である。平成21年から行っているGATA3のChIP-sequence解析は、成果をまとめて論文発表をした。GATA3複合体の新規会合分子ChD4がプロテオーム解析で同定され、その分子をレトロウイルスやレンチウイルスでT細胞に強制発現させ、Th1/Th2分化、メモリーTh1Th2細胞のin vivoでの形成と機能解析を行い、新規分子の機能を細胞レベルで解析した。ノックアウトマウスを作成中である。今年度は連携研究者としてこの部分を免疫発生学・助教・細川裕之先生が担当した.2.ポリコームやトライソラックス群遺伝子産物によるメモリーTh1/Th2細胞の形成機構の解明ポリコーム複合体のEZH2がTh2分化を抑制的に制御していることが分かったので、その分子メカニズムを解析した。3.生体レベルでの解析、ポリコームとトライソラックスによるアレルギー反応・病態形成の制御平成23年度は、生体レベルでの解析にも力を入れた。メモリーTh1/Th2細胞の形成や機能維持に関して大きな役割を持つことが分かった分子に関して、生体レベルでの解析を行った。特に、我々が樹立したメモリーTh1細胞、Th2細胞依存的なマウス喘息気道炎症モデルを利用し、アレルギー反応・病態形成における分子制御機構を生体レベルで解析した。遺伝子操作マウスとしては、Men1-KOマウス、EZH2conditional KOマウス、ApoA-II-KOマウスなどを用いた。
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