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2009 年度 実績報告書

救命センターにおける「先制攻撃的感染予防策」の効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21390163
研究機関大阪大学

研究代表者

田崎 修  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90346221)

研究分担者 鍬方 安行  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (50273678)
小倉 裕司  大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70301265)
塩崎 忠彦  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60278687)
朝野 和典  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40202204)
入澤 太郎  大阪大学, 医学系研究科, 特任助教 (50379202)
キーワード多剤耐性菌 / MRSA / MDRP / 先制攻撃的感染予防策 / 挿管 / 開放創
研究概要

平成21年度は、大阪大学でのサーベイランスデータの洗練化および大阪府立病院での感染症データの取得および分析を行った。大阪大学においては、当センターで独立運用していた電子熱型表と病院の電子カルテを連結し、MRSAやMDRPが検出された場合、その時点で熱型表に表示されるシステムを構築した。これにより、スタッフは自分で培養結果を確認しにいくことなく耐性菌の検出を認知することができるようになり、感染対策を遅滞なく開始することが可能となった。また、大阪府立急性期医療センターでは、先制攻撃的接触予防策を行う前のデータを約1年にわたって取得した。救命センターに3日以上入院し、入院時点でMRSAを保菌していなかった369例について解析を行ったところ、MRSAの院内感染率は23例(6.2%)であった。興味深いことに、これは大阪大学の介入前のデータとほぼ同じであった。多変量解析により、入院24時間以内の患者因子とMRSAの院内感染との関連を解析したところ、気管挿管(p=0.008)、開放創の存在(p=0.010)、抗生剤投与(0.032)、およびステロイド使用(p=0.018)が有意な因子として検出された。これによりMRSA院内感染の数学的モデルを作成し、MRSA感染の感染予測率のカットオフ値を0.095とすると、感受性は91.3%(21/23)、特異度は71.1%(246/346)となった。今回の検討により、大阪大学での検討と同じく、挿管はMRSAの院内感染の有意なリスクファクターになることが確認された。平成22年度は、挿管例および、開放創の存在する症例に対し、先制攻撃的接触予防策を開始する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] The effect of preemptive contact precaution for intubated patients on the nosocomial infection of MRSA in intensive care unit2010

    • 著者名/発表者名
      室谷卓、田崎修, 等
    • 学会等名
      Society of critical care medicine
    • 発表場所
      マイアミ、フロリダ州、米国
    • 年月日
      2010-01-10
  • [学会発表] 救命センターにおける挿管患者に対する接触予防策の効果に関する検討2009

    • 著者名/発表者名
      室谷卓、田崎修, 等
    • 学会等名
      第22回日本外科感染症学会
    • 発表場所
      宇部市 宇部全日空ホテル
    • 年月日
      2009-12-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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