研究課題/領域番号 |
21390165
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
馬場園 明 九州大学, 医学研究院, 教授 (90228685)
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研究分担者 |
桑原 一彰 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (20402886)
畝 博 福岡大学, 医学部, 教授 (40122676)
谷原 真一 福岡大学, 医学部, 准教授 (40285771)
今任 拓也 福岡大学, 医学部, 講師 (20368989)
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キーワード | 疾病管理 / 糖尿病 / 電子レセプ / 健康診断 / 医療費 / KBAlc / BMI / 保険者 |
研究概要 |
対象者はA企業の従業員で2006~7年と2009~10年の定期健康診断を受けた男性1、176人である。対象者を糖尿病治療の有無、HbAlc値により3年間糖尿病の治療を継続していた者(治療継続群)、新たに糖尿病治療を開始した者(治療開始群)、糖尿病治療を中断した者(治療中断群)、および2006~7年にHbAlc値6.1%以上であったが、治療していない者(HbAlc≧6.1で治療なし群)の4群に分け、2006~7年と2009~10年におけるHbAlc値とBody Mass lnde x (BMI)を比較した。治療継続群(n=41)ではHbAlc値の平均値は7.3%から7.2%へ若干低下し、BMIの平均値は24.6から24.9へ若干高くなった。血糖コントロールが不良とされるHbAic値が7.0%以上の者は2006~7年には20人であったが、2009~10年には17人と若干低下した。治療開始群(n=32)ではHbAic値の平均値がこの3年間に約0.7%低下しており、治療の効果が認められた。しかし、BMIの平均値には変化がなかった。治療中断群(n=8)では、HbAic値が6.4%未満であった者5人のうち、1人は6.5%に上昇したが、4人は3年後も6.4%未満に留まった。HbAlc値が8.0%以上であった者3人のうち、1人は体重が8kg低下し、HbAlc値が8,0%から6.0%に低下していたが、残りの2人はHbAlc値が9.0%を超えていた。HbAlc≧6.1で治療なし群(n=36)ではBMIの平均値は0.8低下したが、HbAlc値の平均値は6.9から7.2に上昇した。治療継続・開始群と治療なし群の間で運動習慣と身体活動について比較した結果、1回30分以上、週2日以上の運動習慣を有する者の割合と1日1時間以上歩行程度の身体活動のある者の割合はともに治療なし群の方が治療継続・開始群より高かった。
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