研究課題/領域番号 |
21390165
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
馬場園 明 九州大学, 医学研究院, 教授 (90228685)
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研究分担者 |
桑原 一彰 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (20402886)
畝 博 福岡大学, 医学部, 教授 (40122676)
谷原 真一 福岡大学, 医学部, 准教授 (40285771)
今任 拓也 福岡大学, 医学部, 講師 (20368989)
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キーワード | 疾病管理 / 糖尿病 / 電子レセプ / 健康診断 / 医療費 / HBA1c / BMI / 保険者 |
研究概要 |
対象者はA企業の従業員で2006~8年の定期健康診断を受けた35歳以上の男性3,650人のうち、3年後の2009~11年の定期健康診断も受診した2,236人(61.3%)である。糖尿病治療の有無およびヘモグロビンAlc (HbA1c)値により対象者を糖尿病の治療を3年間継続していた者(治療継続群)、新たに糖尿病治療を開始した者(治療開始群)、糖尿病治療を中断した者(治療中断群)、および2006~8年にHbA1c値6.1%以上であったが、治療していない者(治療なし群)、HbA1c値6/1%未満で治療していない者(健常群)の5群に分け、2006~8年と2009~11年におけるHbA1c値、Body Mass Index (BMI)、体重を比較した。更に、治療継続群、治療開始群、および治療なし群を観察開始時のHbA1c値により、6.1%~8%未満群、5.6%~6.1%未満群、5.2%~5.6%未満群に分けて、これら5群について3年間における体重増減がHbA1c値に及ぼす影響について検討した。HbA1c値が6.1%を超える糖尿病域にある者では減量によるHbA1c値低下の効果が認められなかった。治療なし・HbA1c値6.1~7.9%群では体重減少群のHbA1c値の上昇の幅は体重増加群より小さかったが、HbA1c値は3年後に0.54%増加しており、減量によるHbA1c値低下の効果は認められなかった。一方、HbA1c値が6.1%未満の者では減量の効果が認められ、3年後にはHbA1c値が僅かに低下していた。体重の変化は生活習慣改善の良い指標の一つであるが、治療継続群と治療開始群では3年間の間に体重の変化がほとんど認められなかった。糖尿病の治療を受けている者は建前上医療機関から生活習慣改善の指導を受けていることになっているが、実際には、臨床現場は非常に忙しく、生活習慣改善の指導までは手が回らないのが実情である。糖尿病で治療を受けている者の生活習慣を改善するために、特定保健指導の対象者にすることも一つの方法と考えられた。
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