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2011 年度 実績報告書

予防介入の有無による費用対効果分析および医療費適正化の実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 21390170
研究機関保健医療経営大学

研究代表者

堺 孝明  保健医療経営大学, 保健医療経営学部, 教授 (90389411)

研究分担者 信友 浩一  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90037424)
宇都 由美子  鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (50223582)
朔 啓二郎  福岡大学, 医学部, 教授 (40183371)
萬代 望  保健医療経営大学, 保健医療学部, 講師 (80516956)
キーワード生涯医療費 / 予防医学 / 医療費適正化 / 費用対効果 / Disease Management
研究概要

予防介入の有無による費用対効果分析を行うため、分析モデルの作成を行った。
健診を受けたことによる医療費増加の検討は、その後の二次検診にて抽出された受診者の疾患毎のマルコフモデルを作成することにより、高血圧関連医療費、糖尿病関連医療費、脂質異常症関連医療費、心筋梗塞関連医療費、脳卒中関連医療費、がん関連医療費を用いて予防介入の有無による医療費・生存年数の差を推定するため、本年は、分析モデルの作成を行った。
私達は、「疾病管理および予防医学への先行投資による経済効果」における研究において、モラル・ハザードがなく、予防が有効で先行投資に値する予防疾患および医学項目が選択されたことで、その特定の疾患に対して患者教育、モニタリングを強化し、疾患の重症度を抑え総合的に管理することが可能となることを提示した。
その研究に基づき、財団法人九州産業衛生協会、鹿児島大学病院、九州大学病院および福岡大学病院受診者の組合健康保険におけるデータ、政府発表の統計資料および過去の文献に基づいてマルコフモデルを作成した。
さらに、高血圧関連医療費、糖尿病関連医療費、脂質異常症関連医療費、心筋梗塞関連医療費、脳卒中関連医療費、がん関連医療費を用いて予防介入の有無により医療費・生存年数の差を推定し、その差を予防介入による医療経済効果として提示した。
また、年齢階級別に、各疾病の有無、治療の有無、薬剤投与の有無、合併症発症の有無およびそれに伴う治療・介護にいたるまでのマルコフモデルを作成し費用対効果分析を行う。
なお、本研究においてマルコフモデルの作成にはTreeAge Pro 2006(TreeAge Software Inc.,Massachusette,USA)を使用することとする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

(a)厚生白書推計方式(b)生存率と受診率を使用する推計法(今野)(c)データ期間上の生存者と死亡者それぞれについて1人あたり医療費を求め、平均余命の概念から各年齢時点でのその後の医療費支出を推計する方法を用い、生涯医療費を推計した。財団法人九州産業衛生協会、鹿児島大学病院、九州大学病院および福岡大学病院受診者の組合健康保険におけるデータ、政府発表の統計資料および過去の文献に基づいてマルコフモデルを作成し、高血圧関連医療費、糖尿病関連医療費、脂質異常症関連医療費、心筋梗塞関連医療費、脳卒中関連医療費、がん関連医療費を用いて予防介入の有無により医療費・生存年数の差を推定し、その差を予防介入による医療経済効果として提示した。

今後の研究の推進方策

今後、費用対効果分析を行う。分析は支払者の立場から行い、費用の範囲は直接医療費および介護費を対象とする。マルコフモデルに基づき、予防・治療の両面において、前年で推計した「死亡前医療費調整による生涯医療費」により、各年代別に対象者人にかかる平均余命医療費およびこの時点tごとにかかる平均医療費支出を推定する。
時点tに存在する1t人の、時点t以降に平均的にかかる医療費(Ht)Ht=ΣTt lt+1 EAt+1+(lt-lt+1) EDt+l/lt ただし、10=100,000平均余命医療費(LME**)LME**=ΣTO l1 EA1+(10-l1)ED1/10ただし、10=100,000この時の、時点tごとにかかる平均医療費支出(AHt)AHt=Ht+1-Htとなる。
また、分析結果の頑強性を確認する必要があり、分析結果の変動を確認する感度分析を施行する,薬剤費増加率、増薬による脳卒中・心筋梗塞発症の低下率および脳卒中・心筋梗塞発症後の医業費用等について感度分析を施行する

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公開日: 2013-06-26  

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