研究課題/領域番号 |
21390181
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
戸井 雅和 京都大学, 医学研究科, 教授 (10207516)
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研究分担者 |
石黒 洋 京都大学, 医学研究科, 改革推進講師 (20422925)
大野 真司 独立行政法人国立病院機構九州がんセンター, 乳腺科, 医長 (50203881)
岩田 広治 愛知がんセンター, 乳腺科, 部長 (90295600)
上野 貴之 京都大学, 医学研究科, 助教 (40452362)
辻 和香子 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (00531815)
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キーワード | CTC / 乳癌 / EpCAM / サイトケラチン / アポトーシス / M30 / 混合抗体 |
研究概要 |
・ これまでに乳癌、胃癌、肺癌患者を対象にCTCの測定解析を行った。(原発性乳癌89例、転移再発乳癌57例など) ・ CTCの検出に関して判定基準の標準化を行い、判定の再現性に関する検討を行った。 ・ CTCの特性解析ではCTCのviabilityをより厳密に評価するため、判定評価にM30抗体を加え、アポトーシス過程にあるCTCを除外できるよう新たなCTC測定システムを構築した。 ・ 治療修飾を受けたCTCの特性解析を目的として、術前化学療法を施行した症例で治療時のCTC数の変化、CTCにおけるアポトーシスの状況を観察し、組織学的抗腫瘍効果との関連性を検討した。 ・ CTCをより高感度にかつ安定的に検出できる新たなシステムを開発すべく、検討を行った。健常ボランティアから得られた末梢血に種々の培養癌細胞を加え、回収率の低い細胞株を対象に感度向上を図った。乳癌細胞株ではbasal phenotypeの回収率が低く、回収率改善のために、磁気ビーズによる濃縮過程の改良、蛍光免疫染色過程における混合抗体(抗サイトケラチン抗体+抗EpCAM抗体)の導入を行った。これらの改良改善工夫によりbasal phenotypeでの回収率が向上した。 ・ 今後は原発性腫瘍を主対象に全身薬物療法の効果とCTCのアポトーシスとの関連性について検討を重ねるとともに、CTC検出感度の向上に関しては、subtype別に新たなマーカーを導入した新しいシステムを構築する予定である。
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