研究課題/領域番号 |
21390188
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
信國 好俊 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 准教授 (80295641)
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研究分担者 |
堂前 純子 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (70227700)
鳥帽子田 彰 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50168811)
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キーワード | 高脂血症 / コレステロール代謝・輸送 / ゲノム機能学 / 細胞機能遺伝学 / ジーントラップ挿入変異 / 候補遺伝子解析 / 分子疫学 / 予防医学 |
研究概要 |
高脂血症と動脈硬化の予防を目的に、(1)「大規模ジーントラップ挿入変異細胞ライブラリー」を用いた「コレステロール細胞内代謝輸送に関与する遺伝子群のスクリーニング」。(2)「高脂血症・動脈硬化関連候補遺伝子」の細胞生物・生化学的解析。(3)「高脂血症患者の候補遺伝子解析」について研究を進めた。 1.細胞内コレステロール代謝輸送変異株でトラップされた遺伝子の同定:5'-RACE/シークエンス/BLAST検索により、変異細胞株188クローンでトラップ(同時に破壊)されている遺伝子の解析・同定を進めた。 2.コレステロール代謝輸送関連候補遺伝子群の機能解析を目的に、micro-RNA(miRNA)を用いたPIK3CA遺伝子誘導ノックダウン細胞、変異LaminA/C遺伝子発現細胞、ABCA7遺伝子誘導発現細胞を作製した。 3.ポリスチレンビーズを用いた定量的ファゴサイトーシス評価システムを作成した。これを用い、アポリポタンパク質がマクロファージのABCA7タンパク質分解抑制を通じてファゴサイトーシス増強をもたらすことを明らかにした。 4.インスリンが、(1)PI3キナーゼ活性化によるABCAl蛋白の分解促進、(2)インスリンレセプターを介したABCA1リン酸化の2つのメカニズムによりapoA-I依存性HDL新生を抑制することを明らかにした。 5.高脂血症患者の候補遺伝子解析:高脂血症患者72症例のLamin-A/C遺伝子全12エクソンのゲノムDNAシークエンス解析を終了した。 6.「大規模ジーントラップ挿入変異細胞ライブラリーを用いた遺伝子探索法」の応用と一般化を目指した研究を進め、ヒ素あるいは貝毒(クロロスルフォリピッド)感受性低下を示す変異細胞の単離に成功した。
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