• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

ソーシャルキャピタルが高齢者の要介護発生リスクに及ぼす影響に関する社会疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 21390200
研究機関東北大学

研究代表者

辻 一郎  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20171994)

キーワード医療・福祉 / 行動学 / 社会医学 / 情報工学 / 老化
研究概要

【背景・目的】日本の一般集団を対象に、認知的ソーシャルキャピタル(SC)と総死亡との関連を前向きに検討すること。
【方法】対象者は、宮城県大崎保健所管内の40~79歳の国民健康保険加入者全員(54,996名)を対象とする平成6年のベースライン調査に回答した52,029名(回答率:95%)のうち、ベースライン調査までに国民健康保険から脱退した者(775名)、住所情報不明者(67名)を除いた51,187名である。
ベースライン調査にて、「あなたが、日常生活において、大切だと思うものは何ですか。次の中から大切だと思われる順に3つ選んでください。」という質問に対して、第1位に「家族」と選んだ人の割合を、684の行政区ごとに計算し、その地域の認知的SCとした。選択肢は、(1)仕事(2)家族(3)健康(4)友人(5)金銭(6)趣味(7)名誉(8)地位(9)余暇(10)その他、である。地域の認知的SCを四分位に分類し、各四分位(Q1)の死亡リスクを性、年齢、BMI、飲酒習慣、喫煙習慣、学歴、運動習慣、配偶者の有無を調整したCox比例ハザードモデルより算出した。
【結果】「家族」と答えた人は9,058名であった。地域の認知的SCは、中央値17.37%(IQR,14.86%-20.34%)であった。14年間(平成7年1月1日~平成20年3月31日)の追跡で、8,997名の死亡が観察された。地域の認知的SCと死亡リスクは、負の関連を示していた。多変量調整ハザード比(95%信頼区間)は、Q2 0.99(0.94-1.05), Q3 0.97(0.92-1.03), Q4 0.92(0.87-0.97)と有意に低下していた(p for trend=0.040)。
【結論】家族を大切に思う人が多く住む地域では、死亡リスクが低下することが観察された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 認知的ソーシャルキャピタルと総死亡との関連:大崎国保コホート研究2012

    • 著者名/発表者名
      坪谷透, 相田潤, 遠又靖丈, 渡邉崇, 柿崎真沙子, 辻一郎
    • 学会等名
      第22回日本疫学会学術総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2012-01-28

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi