研究概要 |
当教室のコホート研究にかねてより協力を得ている高齢一卵性双生児の居住地が北海道から九州まで全国的に広く散在していることから、本年度は、近畿地方と愛知県、三重県、岐阜県等の中部地方在住者を対象に自発的に総合的健診を希望するものに大阪大学病院に来院を求めて総合的健診を実施した。 また同時に、ライフスタイルや生活環境因子について、ブレスローのライフスタイル指標などを応用して多面的にライフヒストリーを含め環境関連データを収集した。更に自宅訪問による説明を希望するものについては、自宅訪問を実施し、インタビュー形式により生活関連情報を聞き取った。生活環境因子の調査項目としては、栄養摂取(BDHQ-1-1-L)、運動量、職業歴、飲酒量、嗜好品、ストレス尺度、性格テスト、人生満足度テスト、肥満度等について調査を実施した。 また本研究では、目的とする老化遺伝子は長寿遺伝子であるSirt1、Klotho、AMPK等および寿命抑制遺伝子のmTOR,IGF-1,Clock等である。その他に、ハウスキーピング遺伝子も同時に測定して相対定量を行った。更に、目的とする老化関連遺伝子のメチル化率を解析し、リアルタイムPCR法によって得られた老化関連遺伝子の発現量と同遺伝子のメチル化の頻度からメチル化と遺伝子発現との関連を解析した。同時に、高齢一卵性双生児のライフスタイルや生活環境因子に関して収集したデータから老化関連遺伝子ごとに高齢一卵性双生児ペア内でメチル化率の差異とライフスタイル因子との関連を検討した。また、疾患感受性遺伝子[JAZ1(糖尿病)、MTHFR(高血圧)など]の遺伝子多型をRFLP法TapMan,PCR法、ダイレクト市区円ス法などで解析した。
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