研究課題/領域番号 |
21390210
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
伊木 雅之 近畿大学, 医学部, 教授 (50184388)
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研究分担者 |
玉置 淳子 近畿大学, 医学部, 講師 (90326356)
藤田 裕規 近畿大学, 医学部, 助教 (10330797)
佐藤 裕保 仁愛大学, 人間学部, 准教授 (10337115)
車谷 典男 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10124877)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 骨折 / 骨密度 / リスク要因 / コホート研究 / 骨代謝マーカー / 高齢男性 |
研究概要 |
本研究はこれまで捨て置かれてきた男性骨粗鬆症に光を当てる大規模コホート研究である。骨折、健康関連QOL、介護度、並びに死亡をアウトカムとし、それを防ぐために付加/増強可能な予防要因と除去/低減可能なリスク要因を把握すると共に、それらの複合影響も考慮して、有効で実行可能な男性骨粗鬆症対策、並びに元気高齢者実現対策を提案することを目的とする。 baseline調査は平成19-20年に完了しており、得られた血清2043件を用いて、骨強度に関係するホモシステインと高感度CRPの測定を完了し、ペントシジンは22年度も引き続き測定する。骨代謝マーカーとしてはオステオカルシンの測定と血清I型コラーゲンC末端テロペプチド(CTX)測定の予備的検討を完了し、CTXの本測定は22年度にも引き続き行う。 baseline調査で骨測定を完遂した者は2012人で、その骨密度の整理とデータベースの構築を完了した。男性では女性と異なり、腰椎骨密度は80歳代でも石灰化や骨棘形成のために低下しなかった。男性の骨粗鬆症の診断には大腿骨近位部を用いるべきことが明らかになった。椎体骨折については専用のソフトウェアを用いて22年度にも引き続き行う。 Baseline調査で得られたlifestyle要因と骨密度の関連を調べた結果、喫煙者は骨密度が低く、飲酒者は逆に高く、納豆の習慣的摂取者は骨密度が高いことが明らかになった。これらはいくつかの学会で報告し、出版済み論文1件と投稿中論文2件に結実している。
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