研究課題/領域番号 |
21390214
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研究機関 | (財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター |
研究代表者 |
北村 明彦 (財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター, 健康開発部, 部長 (80450922)
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研究分担者 |
前田 健次 (財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター, 健康開発部, 参事兼医長 (00416182)
大平 哲也 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (50448031)
今野 弘規 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90450923)
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キーワード | 疫学 / 動脈硬化 |
研究概要 |
本研究は、都市部のドック受診者を対象とした7~8年間の追跡調査により、血管部位別の動脈硬化の進行の実態および種々のリスクファクターとの関連について、その因果関係および量・反応関係をコホート研究にて明らかにしようとするものである。平成21~23年度に追跡調査を順次行って分析対象者数を増やし、24年度に最終的な解析を行う計画である。 平成21年度は、施設内の研究倫理審査委員会で研究の承認を受け、平成13、14年度にベースライン検査を実施した男女計249人を中心に受診を募り、受診人数は66人であった(受診率27%)。Preliminaryな解析として、頸動脈の内膜・中膜複合体厚の最大値(最大IMT)の変化量にもとづき、A群:変化なし又は減少、B群:軽度増加(0.1mm以上0.2mm未満/年)、C群:増加(0.2mm以上/年)に分け、最終検査時の主な所見を3群間で比較した。総頸動脈IMTについては、HDLコレステロール値平均値がA群56・B群53・C群44mg/dlとA群に比べC群では低値を示し、内頸動脈IMTについては、最大血圧値平均値がA群127・B群139・C群133mmHgとA群に比べB、C群で高値を示した。また、冠動脈石灰化について、ベースライン検査時に冠動脈石灰化を認めなかった37名中、最終検査時に石灰化が認められた者の割合は、ベースライン時に高血圧有りの群では42.9%であったのに対し、無い群では23.3%であり、同じく高コレステロールでは29.6%v.s.10%、糖尿病では33.3%v.s.23.5%、いずれかのリスクファクターが有る群では35.7%、いずれのリスクファクターも無い群では11.1%であった。 次年度以降、ベースライン調査時期の延長や対象ドックを追加することにより、さらに調査実施者数を増やして分析を進める。
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