研究課題/領域番号 |
21390222
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
樂木 宏実 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20252679)
|
研究分担者 |
安田 修 熊本大学, 医学部附属病院, 准教授 (00372615)
福尾 惠介 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (40156758)
大石 充 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50335345)
|
研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
キーワード | 老化 / 代謝 / ミトコンドリア |
研究概要 |
Apoptogenic Protein (Apop)遺伝子は申請者らによってマウス動脈硬化巣からクローニングされた遺伝子である。代謝とエネルギー産生の場であるミトコンドリアに存在するタンパク質であり、アポトーシス(細胞死)誘導能を有する。細胞あるいは個体の老化におけるApopの機能は不明であったためin vitroあるいはinvivoにおける解析を行った。siRNAを用いて培養血管内皮細胞のApop発現を抑制した結果、ATPの産生ならびにミトコンドリアの膜電位の上昇が認められた。また酸化ストレスの増加と細胞老化が観察されるなどミトコンドリアの活性化が明らかな結果であった。これらの結果はApop発現の抑制によって細胞の代謝が大きく活性化されたことを意味している。またin vivoにおいてもApopの機能を明らかにするため、Apop遺伝子を欠損したノックアウト(KO)マウスの解析を行った。KOマウスの血液を解析した結果、コレステロール値の低下等、血清脂質の組成に変化が認められた。in vitroにおいてミトコンドリア代謝の亢進が認められていることから、KOマウスでの血清脂質変化はミトコンドリア内で脂肪酸代謝が亢進した結果であることが示唆された。以上の結果からApopがミトコンドリアの代謝の活性化に関わっていることが明らかとなった。Apop遺伝子の発現を抑制することによって脂肪酸代謝が亢進して血清コレステロール値が改善することを示す結果であり、Apopが脂質異常症治療の新しい標的となることが示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|