研究課題
動物実験では高血圧、脳卒中自然発症ラットにACE阻害薬を投与した場合、投与量は同じでも投与時間が予後に大きく影響することが知られているが、臨床的に投薬時間の予後への影響を検討した報告はない。そこで本研究では、降圧薬の投与時間が24時間の降圧効果、腎機能、また副作用の発生に影響するかを検証している。さらにメラトニンが概日リズムを変化させることにより、血圧日内変動、血管機能、自律神経機能の概日リズムに影響を与えるかを検証し、体内時計の位相のずれを修正する薬剤になり得るかを検討している。昨年度は、まず血管内皮機能が概日リズムの指標に成りうるかを検討し、反応性充血の際の指尖容積脈波の変化を指標としたEndo-PATによって計測された血管内皮機能が概日リズムを呈し、メラトニンの投与や、降圧薬の投与時間による影響を検証する指標となることを確認した。本年度はメラトニン受容体のアゴニスト、ラメルテオン投与により昼夜逆転している入院患者の活動度の日内変動が変化するか、血管内皮機能の日内変動が変化するかの検討を行った。また基礎実験では培養血管内皮細胞にメラトニを投与すると種々の刺激による酸化ストレスが抑制され、NO産生が維持されることが示され、メラトニンに血管内皮改善作用があることが示された。これらより血管内皮機能の日内変動にメラトニンが関与していることを示唆するとともに、メラトニン投与による生活習慣病改善の可能性も示された。
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