研究課題
基盤研究(B)
アデノシンは虚血プレコンディショニングの中心作用物質であり、多岐にわたる心血管保護作用を有することが基礎研究で明らかにされている。しかし分子量のわずかなアデノシンの濃度測定の困難さが心血管制御機構解析の障害となっていた。我々は本研究により、LC-MSを利用した血中での高感度アデノシンの測定系確立に成功した。本測定系を用いて、各種実験モデルにおける血中および組織中アデノシンレベルの測定を行い、各種病態におけるアデノシンの心血管制御機構を明らかにした。さらに心不全患者の血液および心筋サンプルからアデノシン代謝関連遺伝子群の発現変化を明らかにすることで心不全治療にむけた臨床応用への基盤を確立した。また、コホートスタディでのアデノシン濃度測定を行い、アデノシンが心不全や糖尿病のマーカーとなりうることを明らかにした。このことより、心血管疾患において、アデノシンが重要な役割を果たすことが占めされた。
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