研究課題
本研究では、ES/iPS細胞から膵臓系譜への発生途上のモデル細胞、膵臓の体性幹細胞のモデル細胞を基軸とし、正常発生分化・再生過程と常に比較しながら、細胞の内因性プログラムの変化、分化誘導シグナルの同定、幹細胞の自己複製と分化制御機構(「ニッチ」)解明を目指す。1. 膵臓細胞系譜の分化制御に関与する誘導シグナルの解析ES細胞の分化誘導の系として支持細胞M15細胞の系を確立している。分化誘導における細胞外基質の関与が考えられ、M15細胞におけるラミニンの発現について解析した結果、M15細胞ではラミニン10(ラミニン511)を高いレベルで発現している。ラミニン10による再構築系、すなわちラミニン10安定発現株を用いて作成した擬似基底膜(sBM)を用いて分化誘導の検討を行ない、sBMが支持細胞の代わりになり得ることが分かった(環境研との共同研究)。さらに、shRNAノックダウン法による解析の結果、ラミニンα5からの細胞外シグナル、細胞側の受容体としてインテグリンβ1、細胞からのヘパラン硫酸プロテオグリカンの細胞外への分泌がES細胞の分化誘導におけるニッチの形成において、重要な働きを示すことが分かった。2. ES/iPS細胞から膵細胞系譜の分化途上モデル細胞、体性幹細胞モデル細胞の作製と解析Pdx1/GFP陽性細胞で発現が上昇している遺伝子について膵臓の発生分化過程における発現パターンを解析した。64個の遺伝子について解析した結果、多くの遺伝子が内胚葉で発現し、さらに胎仔膵臓原基で、特徴的な領域で発現していることを明らかにした。
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http://www.imeg.kumamoto-u.ac.jp/divisions/stem_cell_biology/