研究課題
(1) 寄生虫感染で脾細胞中に増加した好塩基球はナイーブT細胞をTh2細胞に分化誘導するBALB/cマウスに腸管寄生線虫(S. venezuelensis ; Sv)第3期幼虫を経皮感染させ、感染後10日後に脾臓中から分離精製した好塩基球は、細胞表面に細胞表面上にMHCクラスIIとCD80/CD88分子を発現し、自らIL-4を産生することで、抗原提示細胞として特異的にT細胞を刺激してTh2細胞に誘導することを確認した。(2) OVAでパルスした好塩基球を生体内投与するとTh2細胞を誘導する骨髄由来好塩基球をin vitroにてOVA蛋白で16時間培養した後、この細胞を正常BALB/cマウスに移入すると、迅速かつ著明にマウス脾細胞中にOVA特異的Th2細胞を誘導し、経時的に血清中のOVA特異的IgE抗体産生が上昇した。以上から、生体内においても好塩某球は特異的にTh2細胞を分化誘導することが明らかとなった。(3) 抗原・IgE抗体の複合体を生体内投与すると好塩甚球依存的にTh2細胞を誘導するOVAでパルスした好塩基球をマウス生体内に移入する代わりに、抗原(OVA)とIgE抗体(OVA特異的IgE抗体)をin vitroにて混合した後、この複合体を正常BALB/cマウスに静注しすると、迅速かつ著明にマウス脾細胞中にOVA特異的Th2細胞を誘導し、経時的に血清中のOVA特異的IgE抗体産生が上昇した。一方、好塩基球を除去したマウスでは、OVA特異的Th2細胞とOVA特異的IgE抗体が誘導されず、好塩基球増加マウスでは、少量の抗原・IgE抗体複合体を投与してもOVA特異的Th2細胞とOVA特異的IgE抗体が著明に誘導された。以上から、抗原・IgE抗体複合体は生体内の好塩某球を直接刺激してTh2細胞を誘導できるできることが明らかとなった。
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