研究課題
諸家による疫学研究により胎生期に低出生体重栄養環境に曝された場合、成人期・老年期にはメタボリックシンドローム、2型糖尿病、心血管障害などのハイリスク分となることが報告されている。本研究では、胎生期の低栄養環境に曝された胎児が、とりわけ新生児期・授乳期に脂肪細胞を核とした臓器間ネットワークに変化を来し、成人後の環境因子によってメタボリックシンドローム罹患のハイリスク群となるという仮説を想定した。この仮説を検証する目的で胎生期低出生体重栄養マウスモデルの解析ならびに連携研究者である土屋賢治博士(浜松医科大学子どものこころの発達研究センター)との共同研究により前方視的な児の予後を調査するコホート研究Hamamatsu Birth Cohort (HBC)のエントリーを続けており現在までで約1200人の妊婦のエントリーを終了し4歳までのフォローアップを目標に発育、発達に関して前方視的に調査を進めている。胎生期低出生体重栄養マウスモデルの解析から、新生仔期に脂肪細胞から産生されるレプチンは成長後のインスリン感受性に影響を及ぼすこと、授乳期のcatch-up growthのパターンは成長後に高脂肪餌を負荷した場合、M1マクロファージの浸潤パターンや炎症性サイトカイン産生に影響を及ぼす事が明らかとなり、そのメカニズムの一端が解明されつつ。ヒトコホート研究では、予備的な検討により胎盤における糖質コルチコイドの代謝経路が出生後の発育パターンに影響する可能性が示唆され、現在解析が進んでいる
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