• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

乾癬表皮における細胞内情報伝達機構を介する増殖と分化制御の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21390323
研究機関旭川医科大学

研究代表者

飯塚 一  旭川医科大学, 医学部, 教授 (90113513)

研究分担者 高橋 英俊  旭川医科大学, 医学部, 講師 (00216748)
山本 明美  旭川医科大学, 医学部, 准教授 (30241441)
本間 大  旭川医科大学, 医学部, 講師 (50344578)
研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード乾癬表皮細胞
研究概要

本研究は乾癬表皮細胞に内在する情報伝達機構の異常と、それに付随する乾癬表皮の表現型の関連を解明することを目的にしている。
最終年度では、特にリンパ管マーカーとして知られるpodoplaninの表皮における発現について大きな進展がみられた。昨年までの研究により、正常では認められないpodoplaninの発現が、乾癬表皮では、顆粒層陰性の、より増殖が亢進し細胞密度の上昇した表皮で認められることを報告しているが(Honma et al: J Dermatol Sci 65: 134, 2012)、さらにその発現部位が、増殖の亢進した表皮稜の下端に合致することを見出した(Honma et al. J Dermatol 40: 296-7, 2013)。これは表皮幹細胞マーカーであるβ1インテグリンの発現とちょうど逆パターンになっており、想定されるtransit amplifying cell(TA 細胞)の存在部位に合致している。
さらに、表皮細胞株を用いた実験により、podoplaninの発現誘導が細胞密度依存性にEGF受容体の活性化にともなうStat3のリン酸化を介して起こることも見出した。(Fujii et al: Cell Signaling (in press))。
以上の結果は、乾癬表皮ではTA細胞領域の大幅な増加が起こっていることとあわせ、podoplaninが、表皮におけるTA 細胞の有力な新規マーカーになりうること、また、この現象が、乾癬表皮でみられるEGF受容体の活性化と連動していることを示すものである。
我々の結果は、乾癬においては、EGF受容体系を含めた増殖と分化のシグナルが、正常表皮とは全く異なるものの、極めて秩序だった整合性のあるシステムであり、また増殖後、基底細胞層から切り離された乾癬表皮細胞の運命が、早期に決定づけられていることを示唆している。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Podoplanin expression is inversely correlated with granular layer/filaggrin formation in psoriatic epidermis.2013

    • 著者名/発表者名
      Honma M, Fujii M, Iinuma S, Minami-Hori M, Takahashi H, Ishida-Yamamoto A., Iizuka H
    • 雑誌名

      J Dermatol

      巻: 40 ページ: 296-7

  • [雑誌論文] Over-expression of kallikrein related peptidases in palmoplantar pustulosis.2012

    • 著者名/発表者名
      Kaneko T
    • 雑誌名

      J Dermatol Sci

      巻: 67 ページ: 73-76

    • 査読あり
  • [学会発表] 乾癬の治療:生物学製剤の時代におけるピラミッド計画2012

    • 著者名/発表者名
      飯塚 一
    • 学会等名
      第27回日本乾癬学会学術大会
    • 発表場所
      新潟市 朱鷺メッセ
    • 年月日
      20120907-20120908
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi