統合失調症罹患感受性を増強する環境因子のエピゲノムへの刻印の特定

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21390329
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 精神神経科学
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 富田 博秋 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90295064)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 脳神経疾患 / ゲノム / エピジェネティックス / 統合失調症 / 低酸素

研究概要

胎生期の環境因が統合失調症への罹患感受性を引き上げる分子メカニズムのモデルとして、胎生期の環境因により変化したDNAメチル化パターンが刻印されて終生持続することを想定し、下記の解明が行われた。1)低酸素暴露がヒト脳神経細胞由来培養細胞のDNAメチル化パターンに残す変化の特定。2)胎生期ウイルス感染モデルマウスの成獣後の脳内エピゲノム変化の特定。3)統合失調症罹患者死後脳でのエピゲノム状態の検討。

研究成果

• [雑誌論文] Four mood stabilizers commonly induce FEZ1 expression in human astrocytes (2011)
  • 著者名/発表者名: Yu Z, Ono C, Kim HB, Komatsu H, Tanabe Y, Sakae N, Nakayama KI, Matsuoka H, Sora I, Bunney WE, Tomita H
  • 雑誌名: Bipolar Disorders 巻: 13(5-6) ページ: 486-499
  • 査読あり
• [雑誌論文] Effect of chronic lithium treatment on gene expression profile in mouse microglia and brain dendritic cells (2011)
  • 著者名/発表者名: Yu Z, Ono C, Sora I, Tomita H.
  • 雑誌名: Japanese Journal of Neuropsychopharmacology 巻: 31(2) ページ: 101-102
• [雑誌論文] 極性障害治療薬のアストロサイトにおける発現プロファイルへの影響 (2011)
  • 著者名/発表者名: 兪志前, 小野千晶, 田邊陽一郎, 小松浩, 松岡洋夫, 曽良一郎, 富田博秋.
  • 雑誌名: Bipolar Disorder研究会年会報 巻: 9 ページ: 13-14
• [雑誌論文] 統合失調症の陰性症状の進行に関わる精神神経免疫学的メカニズムに関する研究 (2011)
  • 著者名/発表者名: 富田博秋、小野千晶、兪志前
  • 雑誌名: こころの健康と病気 ページ: 119-131
• [雑誌論文] Monoamine transporter as a target molecule for psychostimulants (2009)
  • 著者名/発表者名: Sora I, Li B, Fumushima S, Fukui A, Arime Y, Kasahara Y, Tomita H, Ikeda K.
  • 雑誌名: International Review of Neurobiology 巻: 85 ページ: 29-33
• [雑誌論文] 気分安定薬奏功機序解明のための包括的遺伝子発現解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 富田博秋、田中千秋、兪志前、小松浩、木村好、曽良一郎、Helen B. Kim, William E. Bunney.
  • 雑誌名: 臨床薬理の進歩 巻: 30 ページ: 52-59
• [雑誌論文] 気分障害の網羅的遺伝子発現解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 富田博秋
  • 雑誌名: 医学のあゆみ 巻: 229(3) ページ: 8121-8125
• [学会発表] FACS-arrayによる統合失調症罹患のTh1およびTh2細胞の遺伝子発現プロファイリング (2011)
  • 著者名/発表者名: 小野千晶、兪志前、小松浩、石井直人、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 日本人類遺伝学会第56回大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2011-11-11
• [学会発表] FACS-microarray study of immune cell from patients with schizophrenia (2011)
  • 著者名/発表者名: Ono C, Yu Z, Tanabe Y, Ishii N, Tomita H
  • 学会等名: Neuroscience 2011(第34回日本神経科学大会)
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2011-09-17
• [学会発表] Effect of Chronic Lithium Treatment on Gene Expression Profile in Mouse Microglia and Brain Dendritic Cells (2011)
  • 著者名/発表者名: Yu Z, Ono C, Tanabe Y, Sora I, Tomita H
  • 学会等名: Neuroscience 2011(第34回日本神経科学大会)
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2011-09-15
• [学会発表] 脳内ミクログリアと末梢単球の遺伝子発現の相関解析～統合失調症のミクログリア活性化を介した病態解明に向けた研究手法の開発～ (2011)
  • 著者名/発表者名: 兪志前、小野千晶、富田博秋
  • 学会等名: 第6回統合失調症学会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2011-07-18
• [学会発表] 統合失調症理患者のTh1およびTh2細胞のマイクロアレイ遺伝子プロファイリング (2011)
  • 著者名/発表者名: 小野千晶、兪志前、小松浩、曽良一郎、松岡洋夫、石井直人、富田博秋
  • 学会等名: 第6回統合失調症学会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2011-07-18
• [学会発表] Four mood stabilizers commonly induce FEZ1 expression in human astrocytes (2011)
  • 著者名/発表者名: Yu Z, Ono C, Kim HB, Komatsu H, Tanabe Y, Sakae N, Nakayama KI, Matsuoka H, Sora I, Bunney WE, Tomita H
  • 学会等名: 第33回日本生物学的精神医学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-05-20
• [学会発表] FACS-microarray study of Th1/Th2 helper T cells from patients with schizophrenia (2010)
  • 著者名/発表者名: Ono C, Yu Z, Tanabe Y, Ishii N, Tomita H
  • 学会等名: 14th International Congress of Immunology(ICI 2010)
  • 発表場所: Kobe, Japan.
  • 年月日: 20100822-27
• [学会発表] Effect of chronic lithium treatment on gene expression profiles in mouse monocyte, microglia and brain dendritic cells (2010)
  • 著者名/発表者名: Yu Z, Ono C, Tanabe Y, Sora I, Tomita H
  • 学会等名: 14th International Congress of Immunology(ICI 2010)
  • 発表場所: Kobe, Japan
  • 年月日: 20100822-27
• [学会発表] 双極性障害治療薬のアストロサイトにおける発現プロファイルへの影響 (2010)
  • 著者名/発表者名: 兪志前、小野千晶、田邊陽一郎、小松浩、松岡洋夫、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第9回Bipolar Disorder研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-11-20
• [学会発表] リチウムの樹状細胞を介した奏功機序解明のためのトランスクリプトーム研究 (2010)
  • 著者名/発表者名: 兪志前、小野千晶、田邊陽一郎、小松浩、松岡洋夫、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第18回日本精神行動遺伝医学会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-09-18
• [学会発表] 統合失調症罹患者のTh1およびTh2細胞のマイクロアレイ遺伝子発現プロファイリング (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中千晶、兪志前、田邊陽一郎、小松浩、松岡洋夫、曽良一郎、石井直人、富田博秋
  • 学会等名: 第20回日本臨床精神神経薬理学会・第40回日本神経精神薬理学会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-09-17
• [学会発表] 精神疾患の薬剤開発に向けた機能ゲノムアプローチの展望 (2010)
  • 著者名/発表者名: 富田博秋
  • 学会等名: 第20回日本臨床精神神経薬理学会・第40回日本神経精神薬理学会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-09-17
• [学会発表] 気分安定薬のアストロサイトにおける軸索誘導タンパク発現の誘導 (2010)
  • 著者名/発表者名: 兪志前、小野千晶、田邊陽一郎、小松浩、松岡洋夫、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第20回日本臨床精神神経薬理学会・第40回日本神経精神薬理学会.
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-09-15
• [学会発表] ラモトリギン投与によるヒトニューロン由来SK-N-SH細胞における包括的遺伝子発現の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田邊陽一郎、兪志前、小野千晶、羽藤愛、松岡洋夫、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第20回日本臨床精神神経薬理学会・第40回日本神経精神薬理学会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 2010-09-15
• [学会発表] 双極性障害治療薬のアストロサイトにおける遺伝子発現変化の包括的検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 兪志前、小野千晶、田邊陽一郎、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 日本神経科学会Neuro2010
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2010-09-03
• [学会発表] SK-N-SH細胞におけるラモトリギン投与後の包括的遺伝子発現解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田邊陽一郎、兪志前、小野千晶、羽藤愛、松岡洋夫、富田博秋
  • 学会等名: 日本神経科学会Neuro2010
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2010-09-03
• [学会発表] Mechanism of mood stabilizing action of Lamotrigene-comprehensive gene expression analysis of neuronal cells (2010)
  • 著者名/発表者名: Tanabe Y, Yu Z, Ono C, Hato A, Sora I, Matsuoka H, Tomita H
  • 学会等名: 平成22年度「包括脳ネットワーク」夏のワークショップ
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2010-07-28
• [学会発表] Gene expression profiling of Th1/Th2 helper T cells from patients with schizophrenia (2010)
  • 著者名/発表者名: Ono C, Yu Z, Tanabe Y, Matsuoka H, Ishii N, Tomita H
  • 学会等名: Collegium internationale neuro-psychopharmacologicum 51th congress
  • 発表場所: Hong Kong, China
  • 年月日: 2010-06-10
• [学会発表] Effect of chronic lithium treatment on gene expression profiles in mouse microglia and brain dendritic cells. (2010)
  • 著者名/発表者名: Yu Z, Ono C, Tanabe Y, Sora I, Tomita H
  • 学会等名: Collegium internationale neuro-psychopharmacologicum 51th congress
  • 発表場所: Hong Kong, China
  • 年月日: 2010-06-10
• [学会発表] Comprehensive gene expression analysis of SK-N-SH cells after Lamotrigine treatment (2010)
  • 著者名/発表者名: Tanabe Y, Yu Z, Ono C, Hato A, Sora I, Matsuoka H, Tomita H
  • 学会等名: Collegium internationale neuro-psychopharmacologicum 51th congress
  • 発表場所: Hong Kong, China
  • 年月日: 2010-06-10
• [学会発表] 気分安定薬のアストロサイトにおける遺伝子発現変化の包括的検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 兪志前、田中千晶、小松浩、高橋怜史、木村好、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第31回日本生物学的精神医学会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 20090423-25
• [学会発表] Microarray Gene Expression Profiling of Th1/Th2 helper T Cells as a Tool for Neuropsychoimmunology (2009)
  • 著者名/発表者名: Ono C, Yu Z, Ishii N, Tomita H
  • 学会等名: 第39回日本免疫学会総会・学術集会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2009-12-02
• [学会発表] 気分安定薬バルプロ酸とラモトリギン投与時のヒト脳細胞における遺伝子発現変化のマイクロアレイ解析による包括的検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 田邊陽一郎、田中千晶、兪志前、小松浩、木村好、羽藤愛、松岡洋夫、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第8回Bipolar Disorder研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-11-22
• [学会発表] ラモトリギン投与によるヒト脳由来細胞における包括的遺伝子発現の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 田邊陽一郎、田中千晶、兪志前、小松浩、木村好、羽藤愛、松岡洋夫、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第19回日本臨床精神神経薬理学会・第39回日本神経精神薬理学会合同年会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2009-11-13
• [学会発表] 気分安定薬投与によるオリゴデンドロサイトの遺伝子発現変化の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 羽藤愛、兪志前、田中千晶、田邊陽一郎、小松浩、木村好、松岡洋夫、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第19回日本臨床精神神経薬理学会・第39回日本神経精神薬理学会合同年会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2009-11-13
• [学会発表] 気分安定薬リチウムの樹状細胞における遺伝子発現変化の包括的検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 兪志前、田中千晶、田邊陽一郎、小松浩、木村好、羽藤愛、松岡洋夫、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第19回日本臨床精神神経薬理学会・第39回日本神経精神薬理学会合同年会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2009-11-13
• [学会発表] 気分安定薬リチウムの樹状細胞における遺伝子発現変化の包括的検討 (2009)
  • 著者名/発表者名: 兪志前、田中千晶、小松浩、木村好、曽良一郎、富田博秋
  • 学会等名: 第29回リチウム研究会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-04-18
• [図書] 遺伝子発現解析研究の実際～ブレインバンク運営に求められている品質管理とは. 脳バンク精神疾患の謎を解くために (2011)
  • 著者名/発表者名: 富田博秋
  • 総ページ数: 167-176
  • 出版者: 光文社新書
• [図書] 求められるブレインバンクの姿～ブレインバンクは実際に何をするのか～. 脳バンク精神疾患の謎を解くために (2011)
  • 著者名/発表者名: 富田博秋
  • 総ページ数: 237-245
  • 出版者: 光文社新書