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2009 年度 実績報告書

PDD・ARMSの有病率に関する大規模調査と長期追跡による生物学的マーカーの探索

研究課題

研究課題/領域番号 21390331
研究機関新潟大学

研究代表者

染矢 俊幸  新潟大学, 医歯学系, 教授 (50187902)

研究分担者 遠藤 太郎  新潟大学, 医歯学系, 助教 (70515759)
キーワード広汎性発達障害(PDD) / At risk mental states (ARMS) / 疫学研究 / 分子遺伝学研究 / 脳画像研究 / 近赤外線分光装置(NIRS)
研究概要

広汎性発達障害(PDD)の有病率を明らかにするために、新潟県阿賀野市の全11小学校の小学1年生および平成22年度入学予定の全児童702名を対象として、調査の趣旨を理解し、書面による同意の得られた児童の保護者385名(回収率54.8%)に対して、自閉症スクリーニング質問紙(ASQ)および胎生期・周産期異常(出生時仮死や低体重、未熟児の有無)、遺伝負因、生活環境因子(カフェインやアルコール、煙草の摂取の有無)などの情報をアンケートにて収集した。解析の結果、PDDが疑われるASQ総得点13点以上のPDD疑い群は13名(3.38%)であった。さらに児出生時の父親の年齢が45歳以上であることとASQ得点上昇(P=0.00、偏相関係数.271)およびPDD疑い(P=0.01、オッズ比3.85)の間に有意な関連を認めた。本調査の結果から、PDDの有病率が明らかとなり、父親の高年化などの因子がPDD発症に関与していることが明らかになるなどの成果が得られた。近年、わが国におけるPDDの有病率の動向は十分に調査されておらず、現在のわが国のPDDの有病率を明らかにした本研究は非常に重要で意義があるものと考えられた。さらに、同意の得られた対象者に対して1.5テスラMRI装置を用いた脳体積(MRI)・脳内生化学代謝(MRS)測定や近赤外線分光装置(NIRS)を用いた課題施行中の酸素化Hb、非酸素化Hb、総Hbの変化量測定、および唾液DNA抽出キットを用いたDNA収集などを行った。このことにより、疾患感受性遺伝子の遺伝子多型の解析や各遺伝子多型と前述したMRI、MRS、NIRS所見との関連について検討を行う基盤が順調に整備されつつある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] セロトニン・トランスポーターおよびセロトニン受容体の遺伝子多型が自閉症スペクトラム者の脳体積・生化学代謝に及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      遠藤太郎
    • 学会等名
      第50回日本児童青年精神医学会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府)
    • 年月日
      2009-10-01
  • [学会発表] 新潟県阿賀野市における自閉症スクリーニング質問紙を用いた広汎性発達障害の疫学調査2009

    • 著者名/発表者名
      遠藤太郎
    • 学会等名
      第101回日本小児精神神経学会
    • 発表場所
      東京大学武田ホール(東京都)
    • 年月日
      2009-06-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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