研究課題/領域番号 |
21390349
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
平井 俊範 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (40274724)
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研究分担者 |
入口 紀男 熊本大学, 総合情報基盤センター, 教授 (00347006)
池田 剛 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (80295138)
國安 明彦 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (90241348)
坂下 直実 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 准教授 (90284752)
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キーワード | 脳・神経 / 認知症 / 神経科学 / MRI / アミロイドβ / 炭素13 |
研究概要 |
平成22年度の途中で当機関の工学部で稼働していた動物実験用の7T MRI装置が諸事情により使用できなくなった。そのため、急遽当機関の薬学部構造機能物理化学分野で運営されているブルッカー社の動物実験用7T MRI装置を使用することに変更した。同機器で炭素13MRI画像および炭素13MRスペクトロスコピーを取得する準備を進め、画像取得に成功した。また、本実験で使用予定であったフラボン誘導体(ピッツバーグ化合物Bよりもアミロイドβに親和性が高いと報告されている物質)に対する炭素13の組み込み合成に成功したが、種々の実験から水溶性が極めて低いことが判明した。また、実際に動物に対し同物質を投与し、どのくらい血液に溶けるかを採血してマスクロマトグラフィー分析を行ったが、全く血液中に検出されなかった。そのため、炭素13を組み込む薬剤を臨床で応用されているピッツバーグ化合物Bに変更し、実験を再構築してきた。アルツハイマー病のトランスジェニックマウスは完成し、アミロイドβに親和性が高い炭素13含有薬剤を投与予定の動物は整っている。 我々は超高磁場MRIを用いたグリオーマ細胞を移植したマウスにて炭素13メチオニンがグリオーマに集積したMR画像化に成功し、その成果はMagnetic Resonance in Medical Sciences誌に採択され、2011年6月号に掲載予定である。実験計画の変更を余儀なくされたが、実験の新たな体制や準備はすでに整ってきており、in vivoでの脳アミロイドの炭素13MRI画像化を目指して取り組む予定である。
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