研究概要 |
臓器受容(Graft Acceptance)および組織再生(Tissue Regeneration)における未知のメカニズムを,血管新生の観点から明らかとし,臓器移植あるいは細胞移植において,より安定した拒絶反応の抑制および長期生着を目指した新たな治療戦略を開発することを目的とした.種々の実験の結果,虚血再灌流障害における新たな機序として,TWEAK/Fn14 経路の関与を明らかとした.さらに Fn14 を標的とした治療により,有意な障害抑制効果を認めることが判明した.また炎症性腸疾患モデルにおいて抗血管新生療法による有意な障害抑制効果ならびに血管新生促進物質による組織修復促進効果を認めることが明らかとなった.これらはこれまでに未知の機序であり,さらに新規治療法の臨床応用の可能性が大きいものであると思われた.
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