研究課題/領域番号 |
21390370
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
福島 浩平 東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (20271900)
|
研究分担者 |
小川 仁 東北大学, 大学病院, 講師 (00312570)
羽根田 祥 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (20436140)
|
キーワード | Drug delivery / 大腸全摘 / 潰瘍性大腸炎 / PPARγ / 回腸嚢炎 / intestinal adaptation |
研究概要 |
1.PLGA製剤の薬剤分布の検討 本研究は、ポリ乳酸マイクロ微粒子の経口投与時における組織選択性を用い、回腸粘膜を中心とした病変に対する標的治療を行うものである。その際の病態として、潰瘍性大腸炎術後の回腸嚢炎を治療対象として想定している。その際の最も重要なことは、標的細胞に治療効果を得るのに十分な薬剤濃度が合到達しているめか否かである。この点は、徐放性のポリ乳酸微粒子を用いたドラッグデリバーリーシステムにおいて普遍的であるにもかかわらず、いわばブラックボックスであった。我々は、今年度において細胞障害性の比較的少ない蛍光色素を用いたPLGA製剤を作成し、各種条件下で作成したPLGA製剤の薬剤分布を評価するシステムを考案し検討した。上皮細胞株を用いたIn vitroのシステムにおける基礎的検討では、粒子に含有させた蛍光色素の濃度依存性に細胞が染色された。 2.TZD誘導体含有ポリ乳酸製剤作成のための基礎的検討 研究室独自にTZD誘導体含有ポリ乳酸製剤作成を行うこととし、粒子作成時の各種パラメータ(ポリエチレングリコールの有無、homogenizationの回転数と時間、sonicationのエネルギーと時間、粒子洗浄時の遠心回転数)を検討し、また、Flow cytometryを用いた作製した粒子の評価法を確立した。 3.In vitro実験のための適切な細胞株とTZD誘導体の選択 小腸および上皮細胞株は多くは癌細胞由来であり、多かれ少なかれ正常細胞とは異なった形質を有している。実験に適切な細胞株を選択するために、PPARg、ENaC、prostasin、Na/K ATPase α1、β1の発現を目安としてスクリーニングを行った。すべてを十分に発言すている細胞株はなく、何らかの発現誘導を行うか遺伝子導入が必要と考えられた。
|