• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

回腸粘膜をターゲットとした画期的適応促進薬・回腸嚢炎治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21390370
研究機関東北大学

研究代表者

福島 浩平  東北大学, 大学院・医工学研究科, 教授 (20271900)

キーワードDrug delivery / 大腸全摘 / 潰瘍性大腸炎 / PPARγ / 回腸嚢炎 / intestinal adatation
研究概要

1.PLGA粒子のin vivoにおけるモニタリングシステムの確立
粒子の取り込み、薬剤の放出、薬剤に暴露あるいは暴露されていない細胞の分離などを可能にするシステムを構築した。PLGA粒子そのものをトレース可能とするために、蛍光物質Dioでラベルした。また、模擬薬剤として蛍光色素であるHoechst 33342を含有させ、組織で徐放させることができた。Hoechst33342含有粒子投与により核は濃度依存性に蛍光を発することが確認された。さらに、flow cytometryを併用することにより、Hoechst33342をマーカーとして模擬薬剤到達細胞や非到達細胞を分離することが可能であり、到達濃度の半定量化も可能であった。このシステムは、あらゆる薬剤投与法に適応でき、PLGA粒子を用いたターゲッティング治療の解析に有用であると考えられた。
このシステムを用いて、経口投与、注腸投与について検討してみると、予想に反しPLGA粒子は消化管粘膜にほとんど取り込まれないことが明らかとなった。従って、経口投与による薬剤到達には粒子表面の修飾をはじめ何らかの工夫が不可欠である。
2.PPARγアゴニストによる炎症抑制効果
回腸嚢炎に対する抗炎症作用を念頭に起き、単核球細胞株U937のPPARγアゴニストの炎症性サイトカイン遺伝子の発現抑制効果について検討した。U937細胞ではGW1929およびpioglitazoneの前処理によって、LPS刺激におけるIL-1β、TNF-αのmRNA発現が抑制された。PPARγアゴニストのmRNA発現抑制効果は、Hoechst33342を加えても変化を認めなかった。以上より、少なくともある特定のシステムでは、Hoechst33342と薬剤の両者を含有したPLGA粒子を用いたドラッグデリバリーの詳細を解析することが可能であると考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 回腸嚢炎の病因・病態と腸内細菌叢2010

    • 著者名/発表者名
      福島浩平
    • 雑誌名

      TBD Research

      巻: 4 ページ: 89-96

  • [学会発表] 消化管を標的としたドラッグデリバリーシステムの検証と応用2010

    • 著者名/発表者名
      佐々木佳織、福島浩平, ほか
    • 学会等名
      第87回日本消化器病週間
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2010-10-21
  • [学会発表] 大腸全摘術後の小腸上皮細胞の機能変化2010

    • 著者名/発表者名
      福島浩平
    • 学会等名
      第87回日本生理学会
    • 発表場所
      盛岡
    • 年月日
      2010-05-21
  • [図書] 乳酸菌とビフィズス菌のサイエンス炎症性腸疾患とプロバイオティクス2010

    • 著者名/発表者名
      福島浩平, ほか
    • 総ページ数
      521-526
    • 出版者
      京都大学出版会
  • [図書] リハビリスタッフに求められる薬・栄養・運動の知識小腸機能障害2010

    • 著者名/発表者名
      福島浩平, ほか
    • 総ページ数
      212-220
    • 出版者
      南江堂

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi