研究課題/領域番号 |
21390385
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
坂田 隆造 京都大学, 医学研究科, 教授 (20325781)
|
研究分担者 |
池田 義 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40281092)
南方 謙二 京都大学, 医学研究科, 助教 (60539675)
|
キーワード | 拡張型心筋症 / 左室補助心臓 / 異所性心移植 / 細胞移植 / 左室形成術 |
研究概要 |
難治性の拡張型心筋症には心臓移植しか選択の余地が無いが、明らかなドナー不足のなめ移植の代替治療が強く求められている。左室補助機器は従来移植までの「橋渡し」とし機能していたが、ドナー不足の現状では、橋渡しとしてではなく「離脱」への方向性を模索する必要がある。本研究の目的は左室補助人工心臓の集学的治療の基礎研究を行い、移植の代替医療として臨床応用を目指すことにある。 自己免疫性拡張型心筋症発症後6週経たルイスラットに対し異所性心移植を行った群と行わなかったた群で、2/4週後に評価した。 4週後心移植群の方が乳頭筋刺激試験において発生張力及びβアドレナリンに対する反応性は高かったが、乳頭筋の拡張時間は有意に長い結果であった。組織学的検索に於ては心移植群の方が線維化が高度で、TUNEL染色でも有意にアポトーシスが多く認められた。生化学検査ではコラーゲンIaのmRNAの発現が心移植群で高い結果であった。 左室補助人工心臓のモデルとして行った異所性心移植では、心筋の収縮性は保たれたが、拡張能は障害されていた。また長期の左室補助により心筋め線維化やアポトーシスが増加しており、拡張性心筋症における左室補助の橋渡しとしての役割という点では悪影響があることが明らかとなった。
|