研究課題/領域番号 |
21390386
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
庄司 剛 京都大学, 医学研究科, 助教 (80402840)
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研究分担者 |
伊達 洋至 京都大学, 医学研究科, 教授 (60252962)
板東 徹 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20293954)
阪井 宏彰 京都大学, 医学研究科, 講師 (50362489)
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キーワード | 肺移植 / 免疫寛容 / 前臨床研究 / ミニブタ / 慢性拒絶 |
研究概要 |
肺移植前臨床研究モデルとしてのミニブタ肺移植実験において、急性拒絶モデル(左肺移植・術後タクロリムス7日間の短期間投与)で、術前に採取したレシピエントリンパ球からCD4^+CD25^+Cellsを分離、これをドナーアロ抗原で刺激してCD4^+CD25^+FoxP3^+Regulatory T Cellsを作成培養、肺移植術後10日目にレシピエントに経静脈的注入することで、移植肺グラフトの生存期間が延長するか検討した。その結果、ドナー抗原で刺激されたレシピエントCD4^+CD25^+FoxP3^+Regulatory T Cells注入(Adoptive Transfer : AI)群のグラフト生存期間は51±13日で、非注入群の15±1日に比べ、肺グラフトの生存期間を有意に延長することが示され、AT群でのグラフト内FoxP3発現が有意に増加していた。さらに、100日以上の長期生存を示したAT群レシピエントのグラフト肺はほとんどリンパ球浸潤のない病理組織像であり、急性拒絶モデルにて得られた上記結果は、本研究の目的であるミニブタ肺移植における免疫寛容の導入に非常に重要な知見であり、本手法を今後慢性拒絶モデルに用いることで、免疫寛容が導入できるか検討するために重要な結果と考えられる。なお、上記結果を2010年10月に日本移植学会総会(京都)、2010年5月にAmerican Transplant Congress(米国移植学会・米国サンディエゴ)などにて学会発表を行った。
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