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2011 年度 実績報告書

小型肺腺癌における悪性化を規定する新規遺伝子の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 21390390
研究機関広島大学

研究代表者

岡田 守人  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (70446045)

研究分担者 伊藤 彰彦  近畿大学, 医学部, 教授 (80273647)
キーワード腫瘍学 / 肺がん / がん悪性度診断 / 肺腺癌
研究概要

研究の目的である小型肺腺癌における悪性化シークエンスの分子的機序を解析すべく、研究実施計画において挙げた1)小型肺腺癌GGO/Solid混在病変の収集2)GGO/Solid混在病変における網羅的な遺伝子発現・遺伝子増幅比較3)候補遺伝子の機能解析の中で、平成22年度までに1)と2)および3)の一部を施行されている。GGO/Solid混合病変の凍結標本をレーザー・マイクロダイセクション法に供してBAC成分と進行癌成分、すなわち浸潤部と非浸潤部における腫瘍細胞のみを厳密に選択的に採取し、それぞれを抽出した。抽出したtotal RNAのうちで微量のmRNAを最新の分子生物学的手法により増幅し、増幅RNAをDNAマイクロアレイに供して浸潤部と非浸潤部との遺伝子発現の違いを網羅的に比較した。浸潤部において高発現する候補遺伝子について、RT-PCRと免疫組織染色にて再現性を確認した。再現性が確認されたNotch2とSix1について機能解析を行い、Notch2-Six1転写カスケードとして2分子が協調的に一連の遺伝子群の発現を活性化し、肺上皮細胞においてepithelial-mesenchymal transition, EMTや核の腫大を促進させることにより肺腺癌の悪性化が進展する可能性を明らかとした。平成23年度は3)として新たにGGO/Solid混在の肺腺癌症例において2分子の免疫組織染色による発現パターンと臨床データとの関連性の検討を行い、2分子が浸潤部で高発現を認める肺腺癌症例は浸潤部で高発現を認めない症例よりも悪性度が高い可能性が明らかとなった。さらにここまでの研究結果をまとめ、論文として報告した(Clinical Cancer Research 2012 18(4) 945-55.)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Upregulation of Notch2 and Six1 Is Associated with Progression of Early-Stage Lung Adenocarcinoma and a More Aggressive Phenotype at Advanced Stages2012

    • 著者名/発表者名
      Mimae T, Okada M, Hagiyama M, Miyata Y, Tsutani Y, Inoue T, Murakami Y, Ito A
    • 雑誌名

      Clinical Cancer Research

      巻: 18 ページ: 945-55

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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