研究課題/領域番号 |
21390400
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
黒田 敏 北海道大学, 大学病院, 講師 (10301904)
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研究分担者 |
飛騨 一利 北海道大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (10238305)
小林 浩之 北海道大学, 大学病院, 助教 (70374478)
七戸 秀夫 北海道大学, 大学病院, 助教 (80374479)
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キーワード | 骨髄間質細胞 / 脳梗塞 / 中枢神経再生 / バイオイメージング |
研究概要 |
BMSC移植による中枢神経の再生医療は、国内外で臨床試験が小規模ながら開始されているが、科学的証拠に基づいた治療効果の証明は端緒についたばかりである。そこで本研究においては科学的論拠に基づいた神経再生療法を行うため、(1)移植されたBMSCを画像化するための生体イメージング法、(2)BMSC移植によって神経機能がどのように改善したのかを画像化するためのイメージング法の2点を確立することを目標とした。 1)光イメージングをもちいた移植細胞追跡:ヒトBMSCのラベリングにはナノ粒子を用いた。細胞移植したラット脳梗塞モデルに対し、IVIS200というイメージング器械を使用し、8週間経時的に移植細胞の遊走を追跡することが可能だった。結果は国際学術誌に掲載された。 2)MRIをもちいた移植細胞追跡:ヒトBMSCをsuperparamagnetic iron oxide (SPIO)でラベリングした。ラット脳梗塞モデルにこのBMSCを移植し、小動物用7T-MRIで撮像した。移植されたBMSCの遊走を、8週間経時的に捕らえた。結果は国際学術誌に掲載された。 3)MRIをもちいたファントム実験:寒天のファントムにSPIO-BMSCを植え付けて、臨床用3T-MRIで撮像した。結果は、SPIO-BMSCが十分描出されることがわかり、細胞数が少量の場合はSWIやT2*WIが有用であった。結果は国際学術誌に掲載された。 4)PET/SPECTをもちいた移植治療効果判定:客観的な脳機能改善に関する治療効果判定法の確立をめざし、ラット脳梗塞/BMSC移植モデルと小動物PET(SPECT)/CTをもちいて治療効果判定に有用な核医学的評価法を研究した。これらの結果は国際学術誌に投稿中である。
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