研究課題/領域番号 |
21390403
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高野 晋吾 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (50292553)
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研究分担者 |
大根田 修 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (30311872)
依馬 正次 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60359578)
伊東 進 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (70223154)
石川 栄一 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (30510169)
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キーワード | 神経膠腫 / 血管新生 / 腫瘍内皮細胞 / metronomic treatment / ケモカイン / 内皮細胞ワクチン / SDF-1 / CXCR7 |
研究概要 |
I血管新生抑制療法の抵抗性の克服 1)血管新生抑制作用のある抗癌剤、CPT-11を低用量持続性に投与することによるグリオーマの増殖抑制効果をin vivoで検討した。通常用量の間歇的投与に比べて、体重減少という全身副作用がなく、腫瘍血管新生および低酸素領域の出現を抑制することによりグリオーマの増殖を抑制することができた。このような低用量持続投与(metronomic treatment)は血管新生抑制療法の抵抗性の克服に大切な手法であり、結果は学術誌「J Neurooncol」に掲載された。 2)抵抗性の標的としてケモカイン:SDF-1とその受容体CXCR7の重要性をグリオーマ組織での発現から評価し、結果の一部は学術誌「J Oncology」に掲載予定である。来年度の研究への重要な標的分子であることが明らかとなった。 II新規血管新生抑制療法の開発 腫瘍内皮細胞ワクチンのグリオーマに対する効果をin vivoで検討した。腫瘍細胞単独ワクチンに比べて腫瘍内皮細胞を併用したワクチンで増殖抑制効果が強くみられた。結果は「がん治療のあゆみ」に掲載された。腫瘍内皮細胞を単独でワクチンとして十分量準備することが困難であった。腫瘍内皮細胞の不死化、細胞株となった内皮細胞を用いるなどの工夫が来年度以降必要である。
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