研究課題
基盤研究(B)
異なる視覚刺激を提示しながら広範に脳表を覆った頭蓋内電極よりElectrocorticogram(ECoG)を計測した。ECoGの加算平均、時間-周波数解析により、側頭葉底部では視覚刺激が単純であればあるほど後頭極側にγ帯域成分が集積する傾向があった。顔刺激では右優位であり、かつ両側側頭葉底部の前外側にγ帯域成分の増加が広がっていた。物品名称・記憶課題関連ECoGの加算平均では、記憶課題の時に600msecほどの潜時に陽性-陰性波を認めた。時間-周波数解析では、記憶課題時に内側側頭葉に刺激提示後500-600msecに80-120Hzのγ帯域成分が有意に上昇していた。このγ帯域成分の上昇のある内側側頭葉に手術を行った4例全例で記銘力障害が出現した。記憶課題により誘発された内側側頭葉のγ帯域成分は記憶機能と密接に関連しているものと考えられた。電極位置の標準化により文字認知では左紡錘状回-海馬傍回に、顔認知では右紡錘状回から下側頭回にγ帯域成分が出現していた。本研究で示したように誘発ECoG計測を解析することにより、今後てんかん術前評価目的の新たなマッピング法として期待できるもとの考えられる。
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