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2009 年度 実績報告書

破骨細胞・骨芽細胞・骨細胞の連関による骨リモデリング解明

研究課題

研究課題/領域番号 21390425
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

松尾 光一  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40229422)

研究分担者 高田 康成  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40407086)
キーワード破骨細胞 / 骨芽細胞 / 骨細胞 / 骨リモデリング / 骨吸収 / ephrin / Eph
研究概要

骨リモデリングは、破骨細胞(osteoclast)による骨吸収と、それに続く骨芽細胞(osteoblast)による骨形成からなる一連のプロセスである。本研究では、破骨細胞、骨芽細胞、さらに骨基質に埋まっている骨細胞(osteocyte)の細胞間コミュニケーションに焦点をあて、以下の二つの作業仮説に従い骨リモデリング機構を解明する。【作業仮説1】GPI-アンカー型の膜タンパクであるephrinA2と、その受容体であるEphA2あるいはEphA4の相互作用が骨リモデリング制御を担う。【作業仮説2】授乳期に母乳にカルシウムを動員するにあたり、骨表面の破骨細胞と骨細胞との相互作用が起き、骨細胞による骨融解がおこる。
平成21年度には、ephrinA2とEphA2/4に関して、破骨細胞と骨芽細胞それぞれのin vitroの細胞培養系で解析を行った。遺伝子とタンパクの発現を解析した後、レトロウイルスによる遺伝子導入実験などにより、ephrinA2のシグナルが破骨細胞分化を促進すること、ephrinA2がsheddingを受けることなどを明らかにした。一方、EphA2欠損骨芽細胞の分化が亢進することから、EphA2のシグナルは骨芽細胞分化を抑制することが示唆された。これらのことからephrinA2/EphA2の相互作用は、骨リモデリングにおいて骨吸収促進、骨形成抑制に働くものと推測される。次に、高輝度放射光施設SPring-8(兵庫)でX線微分位相顕微鏡を用いた3次元再構築データを解析し、マウス授乳期の腓骨における骨小腔(骨細胞が入っている骨基質中の空洞)の体積を測定した。非授乳期のマウスに比べて特定の部位に骨小腔体積の増加が認められた。骨細胞性骨溶解を示唆する骨小腔体積の増加を世界で初めて3次元的に捉えた(米国骨代謝学会に抄録投稿中)。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (2件)

  • [学会発表] Ephrin-Ephによる細胞間相互作用を介した骨代謝制御2009

    • 著者名/発表者名
      入江奈緒子
    • 学会等名
      第12回骨発生・再生研究会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2009-10-31
  • [備考]

    • URL

      http://www.gcoe-stemcell.keio.ac.jp/member/matsuo.html

  • [備考]

    • URL

      http://www.matsuo-lab.com/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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